武器ストーリー 1,592 文字
変わった形をした玉石の長刀。謎煙の主の伝承では、「祭司の笛」と呼ばれる礼器である。
第1部819 文字
それは遠い昔、今では神話として語り継がれる時代のことだ。その頃、巨龍はまだ深谷を闊歩していた。 生まれた瞬間に足首を抉られた少女は、伝統に倣い聖王の名を継承した。 当時、深谷はまだ「ミクトラン」として知られておらず、龍の祝福を受けただけの無名の村だった。 古代の烽火は、誇り高い龍の栄光を焼き尽くし、朽ち果てた夢の中へ突き落とした。 そこで龍たちは安住の地を渇望する人間と契約を結び、並外れた才能を持つ聖王を選出するよう命じた… 「我々は、鏡の迷路と霧の要塞を築き、人間という小さな部族を戦火から守ろう」 「対価として、我々が求めるものはただ一つ。我々を夢へ導いてくれる王を選んでほしい」 世界のあり方と同じように、夢もまた欲望の炎であり、人生という薪を燃やしながら飲み込んでいく。 いわゆる運命の王は、夢に捧げられた生け贄にすぎず、やがて煙塵のように冷たい夜風に消えていくのだ。 そのため、聖王に付き添っていたのは笛と無口な従者だけであった。 忠誠心や憐れみからなのか、彼は早くに死する運命にあった若い主君の傍を片時も離れなかった。 しかし、後世の人々に尊敬されることになるこの英傑は、すべてを見通す少女がすでに夢の結末を予見していたことをまだ知らない。 勇者が笛の音に導かれて鏡と煙の向こうに辿り着くと、足首を抉られた少女が彼を抱きしめる。 彼女は、夜風にそよぐ囁きを優しい歌に変え、耳にしたすべてを彼の耳元にささやいた… 「……」 「私たちが再び出会う日が来たら、どうか私の心臓を貫き、烽火と灼熱の風で私の名を包んでほしい」 「そうすれば、古い盟約は破棄され、新しい盟約はあなたによって確立される。あなたなら、彼らに真の平和をもたらしてくれるでしょう」 「再会するその日まで、私の最も忠実な従者であるディンガ、王となる運命を背負った龍殺しのマグハン」 「これが私の最後の命令。私だけの英雄、ミクトランの名を千年語り継いで」
第2部773 文字
灼熱の太陽が、ついに宵闇を打ち砕いた。甘美な夢は霧とともに消え去り、跡形もなく消え失せた。 鮮血の宴の炎はまだ消えておらず、灰燼の都の主は、龍を祀る村を裏切り者の部族の宿敵として糾弾した… 蛇王の激しい怒りの前に鏡の迷路は崩壊し、霧の要塞は押し寄せる軍勢の前に崩れ落ちた。 かつて始炎の殉葬者と共闘した英傑マグハンは、かつての勇気と胆力を失っておらず、果敢にも真っ先に敵陣へ飛び込み、 龍たちが夢から覚める前に、彼らと契約を結んだ反逆者を打ち倒し、戦いに終止符を打った。 しかし、年老いた英雄は灰燼の都の主の恩賞を一切受けず、ただ嘆願という形で王に謁見しただけだった… 「王よ、私は凶獣らに追いつくことができず、煙に包まれた深谷へ逃がしてしまいました」 「同盟に奉仕するには、この龍殺しはすでに年を取りすぎています。どうか引退をお許しいただき、故郷に帰らせてください」 これが、六大主要部族の一つミクトランが、その後千年にわたる歴史を歩み始めた瞬間であった。 灰燼の都が滅びた後、祭司マグハンの後継者がどのようにして再び龍との盟約を結んだのか、 また、どのようにして最後の願い通りに、聖火ではなく無名の墓に彼を埋葬したのか、 それはまた別の話、龍殺しのマグハンには関係のないことである。 「憂いなく過ごせる日々の夢を見た…ターコイズ色の街は、太陽が昇る土地に築かれ、新たな王が誕生する」 「黄金の使者が現れ、翡翠色をした鳥が飛来し、アロチャクが姿を現す。これが夜の約束」 「貴方の子孫の夢を見た…もう幻夢や灰煙を恐れることもなく、涙も痛みもない」 「燃え盛る炎とその主は、やがて星が止まるその時まで、人間と龍の夢を同じように守ってくれるのだろう」 「これが私の最後の願い。私だけの英雄よ、どうか夢見る明日を現実のものにしてほしい」 「……」