放浪者
命ノ星座:浪客座 誕生日:1/3
所属:なし CV:柿原徹也
人物
正体が謎に包まれた放浪者。修験者のような身なりをしているが、それらしき言動は見られない。[1]
遥か昔のこと、彼の名はまだ放浪者ではなかった。彼にはいくつもの名があり、それぞれが特定の時期における身分を指していた。今となっては、それら数多の過去は人々に忘れ去られている。 人形、傾奇者、ファトゥス第六位「散兵」… それぞれの名が運命の糸となり、人形の関節を縛っている。 思い返せば、それは数百年前のこと——生まれた時より涙を零せた人形は最後まで名を与えられず、証として小さな金の羽根だけを渡された。 彼は借景ノ館に保管され、日々虚しくも美しい景色を目に映しながら呆然と過ごした。紅い楓、精巧な花模様の連子…この華美な牢獄の中で彼は感覚を失った。 だが、桂木という名のお人好しの武士が仕事中にうっかり館に立ち入ったことで彼は救出された。桂木は彼をたたら砂まで連れて行き、そこの住民たちに彼のことを紹介した。 当時の彼は赤子のように無垢で、人々に対して好意や感謝の気持ちばかりを抱いていたという。桂木は一般人が身に付けるはずのない金の羽根を見て、彼が自分の出自を口にしないのにはそれなりの事情が必ずあるのだと察した。ゆえに意図的に借景ノ館のことは伏せ、名椎の浜を見回りしている途中でこの子を拾ったと嘘をついた。これについて、食い違いが生じないために口裏を合わせるよう桂木は彼に頼んだ。 多忙で賑やかなたたら砂での暮らしは、彼の生涯でもっとも幸せな記憶である。そこで彼はしばし人間となり、一般人となったのだ。 桂木、御輿長正、丹羽、宮崎を含め…他にも覚えられないほど多くのたたら砂の住民たちが彼に読み書きを教え、料理を教え、鍛造の技を教えた。そして、友として彼と接したのだ。 中にはこのような質問をする人さえいた——「名前が欲しくないか?ここの皆がお前のことを傾奇者と呼んでいるだろう?」 ただ、彼はその呼び方が嫌いではなかった。 なぜなら傾奇者とは派手な服を着て、奇抜な行動を取る者を指すことが多いが、どんなに奇抜であってもそれは人であり、たたら砂の一員であることの証明になるからだ。 しかし、彼がこの名をどれほど気に入っていても、最後はそれを失うことを強いられた。彼が人間になるのを忌避した瞬間から、この名はその意味をなくしたのだ。 彼はそこを離れ、遠いスネージナヤへと渡ると、執行官たちの狂宴に参加した。そして、たゆまぬ努力により彼は第六位の地位を手に入れた。 女皇が彼に授けた新しい名、それは——「散兵」。力、権力、紛争への欲望、彼にはそのすべてが揃った。 戦っている駒が動乱を起こし、舞台上の殺戮者が秩序を破壊する。そのとき彼は確信した——散兵こそが自分の本当の名であることを。 ゲーム内「キャラクターストーリー1」
周囲からの評
声優
| 日本語 | 柿原徹也 |
| 英語 | Patrick Pedraza |
| 中国語 | 鹿喑 |
| 韓国語 | 민승우 |
出典
- ゲーム内キャラクタープロフィール
- ゲーム内キャラクターストーリー
- 魔神任務/ゲーム内キャラクターストーリー
- ゲーム内ボイス
レベル
90計算式は既知の4キャラ・12項目で照合済み(誤差0)。突破は各レベル帯の最大段階。
天賦戦闘3・固有3
説明はゲーム内テキストの全文。数値は天賦Lv10時点のもの。

通常攻撃
風刃による最大3段の連続攻撃を行い、風元素ダメージを与える。
重撃
一定のスタミナを消費し、短い詠唱をした後、前方に高圧気流を凝集して風元素範囲ダメージを与える。
落下攻撃
空中から風元素の力を凝集しながら落下し、地面に衝撃を与える。経路上の敵を攻撃し、落下時に風元素範囲ダメージを与える。
| 倍率など | Lv10 |
|---|---|
| 1段ダメージ | 135.8% |
| 2段ダメージ | 128.5% |
| 3段ダメージ | 94.2%+94.2% |
| 重撃ダメージ | 237.7% |
| 重撃スタミナ消費 | 50.0 |
| 落下期間のダメージ | 112.3% |
| 低空/高空落下攻撃ダメージ | 224.6%/280.6% |

大気の力を凝集し、その力を借りて大地の束縛を振り払う。周囲に風元素ダメージを与え、空中に飛び上がり「児姿優風」状態に入る。
児姿優風
この状態の時、放浪者は落下攻撃を行うことができない。また、通常攻撃と重撃はそれぞれ空居·不生断と空居·風刀界へと変わり、与えるダメージおよび影響範囲がアップする。これらのダメージは、それぞれ通常攻撃ダメージと重撃ダメージに見なされる。なお、空居·風刀界を行う際にスタミナは消費されない。
この状態の時、放浪者は空中を浮遊し続け、行動は以下の特性を持つ。
·継続的に「空居力」を消費し、浮遊状態を維持する。
·ダッシュすると、追加で空居力を消費して空中を素早く移動する。長押しによるダッシュは継続的に空居力を消費し、高速移動を維持する。この効果はダッシュに取って代わる。
·ジャンプすると、追加で空居力を消費して浮遊する高度を上げる。長押しによるジャンプは継続的に空居力を消費し、高度を上げ続ける。
空居力が尽きると、この状態は解除される。
児姿優風の継続時間中に再び元素スキルを発動すると、この状態は解除される。
「浮世傾舞、秘すれば花。」
| 倍率など | Lv10 |
|---|---|
| スキルダメージ | 171.4% |
| 空居·不生断のダメージ | 通常攻撃ダメージ153.7% |
| 空居·風刀界のダメージ | 重撃ダメージ143.0% |
| 初期空居力 | 100ポイント |
| クールタイム | 6.0秒 |

大気を圧縮し、あらゆる煩悩を塵とする空洞を生み出し風元素範囲ダメージを複数回与える。
元素スキル「羽画·風姿華歌」の児姿優風状態時、元素爆発を発動した後、児姿優風状態は解除される。
「仄仄と 光そそぎし 朝焼けに 萩の風吹き 旧夢は沈みて」
| 倍率など | Lv10 |
|---|---|
| スキルダメージ | 265.0%×5 |
| クールタイム | 15.0秒 |
| 元素エネルギー | 60 |

羽画·風姿華歌を発動時、水元素/炎元素/氷元素/雷元素に触れると、触れた元素を基に現在の児姿優風状態に各種強化効果を与える。
·水元素:空居力上限+20ポイント。
·炎元素:攻撃力+30%。
·氷元素:会心率+20%。
·雷元素:通常攻撃および重撃が敵に命中した後、元素エネルギーが0.8ポイント回復する。この方法による元素エネルギー回復は、0.2秒毎に1回のみ可能。
同時に獲得できる元素タイプと対応する強化効果は最大2種類まで。

児姿優風状態時、放浪者の空居·不生断または空居·風刀界が敵に命中すると、16%の確率で「傾落」効果を獲得できる。「傾落」効果:放浪者は現在の児姿優風状態で空中ダッシュをすると空居力を消費せず、代わりに傾落効果を解除する。また同時に風の矢を4本放ち、それぞれ攻撃力の35%に相当する風元素ダメージを与える。
空居·不生断および空居·風刀界で傾落効果が発動しなかった場合、次回の発動確率+12%。発動判定は0.1秒毎に1回のみ行われる。

弓と法器を突破する時、消費するモラ-50%。
命ノ星座全6重
同じキャラをもう1体引くと1重ずつ開く。第3重と第5重は元素スキル・元素爆発のレベルが上がる枠で、 残りの4つが挙動そのものを変える。

児姿優風状態時、放浪者の空居・不生断および空居・風刀界の攻撃速度+10%。
また、固有天賦「夢跡一風」により発射された風の矢は追加で攻撃力25%のダメージを与えられる。固有天賦「夢跡一風」を解放する必要がある。

児姿優風状態時、空居力の上限値と現在の空居力の差が1あるごとに狂言·式楽伍番の与えるダメージが4%アップする。
この方法でアップできる狂言·式楽伍番のダメージは最大200%までとなる。

狂言·式楽伍番のスキルLv.+3。
最大Lv.15まで。

羽画・風姿華歌発動時、固有天賦「拾玉得花」で元素タイプと対応する強化効果を得ると、今回の発動で未獲得の強化効果をランダムで1つ獲得する。同時に獲得できる元素タイプと対応する強化効果は最大3種類まで。
固有天賦「拾玉得花」を解放する必要がある。

羽画·風姿華歌のスキルLv.+3。
最大Lv.15まで。

児姿優風状態時、放浪者が自ら発動した空居·不生断が敵に命中すると、下記の効果を発動する。
·命中した位置に空居·不生断を追加で1回発動し、本来の40%分のダメージを与える。このダメージは通常攻撃ダメージとみなされる。
·放浪者の空居力が40ポイント未満の時、空居力を4ポイント回復する。この方法による空居力の回復は、0.2秒毎に1回のみ可能。また、1回の児姿優風の継続時間中に最大5回まで発動可能。
育成
推奨(聖遺物・武器・編成)は原神 Wiki* のこのキャラのページに載っている構成の名前と並び順をそのまま写したもの。選ばれている理由や評価は向こうの本文にある。素材の必要数はゲームデータそのもの。
聖遺物
| 部位 | メインOP |
|---|---|
武器
並びは推奨順。
| 武器 | レア | 入手 |
|---|---|---|
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★★★★★ | 限定祈願 |
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★★★★★ | 祈願 |
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★★★★★ | 祈願 |
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★★★★★ | 限定祈願 |
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★★★★★ | 限定祈願 |
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★★★★★ | 限定祈願 |
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★★★★★ | 限定祈願 |
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★★★★★ | 限定祈願 |
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★★★★ | 祈願 |
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★★★★ | 紀行 |
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★★★★ | 鍛造 |
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★★★★ | スターライト交換 |
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★★★★ | イベント |
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★★★★ | イベント |
編成例
7原神 Wiki* に載っている編成の名前とメンバー。
必要な素材
ここはゲームデータそのもの。モラは突破と天賦を合わせて 5,377,500。
突破(Lv90まで)
天賦(戦闘天賦3種をLv10まで)
1種だけ上げるならおよそ3分の1。知恵の冠は1種につき1個。
ゲーム内のキャラクターストーリー全 8件。原文のまま。
キャラクター詳細
自己紹介など必要ない、なぜなら常人が彼のことを知る機会などないから。 人の世に踏み入る必要はない、なぜなら彼はとうに無駄な感情を捨てたと自認しているから。 幾度もの浮き沈みを経て、今の彼は自分のためだけに生きている。 「放浪者」は、彼が自身の立場を表現するのにもっとも適した言葉だ——故郷はなく、親族もおらず、目的地もない。 澄んだ風のようにこの世を生きて、俗世を歩むのだ。ゲーム内テキスト
キャラクターストーリー1
遥か昔のこと、彼の名はまだ放浪者ではなかった。彼にはいくつもの名があり、それぞれが特定の時期における身分を指していた。今となっては、それら数多の過去は人々に忘れ去られている。 人形、傾奇者、ファトゥス第六位「散兵」… それぞれの名が運命の糸となり、人形の関節を縛っている。 思い返せば、それは数百年前のこと——生まれた時より涙を零せた人形は最後まで名を与えられず、証として小さな金の羽根だけを渡された。 彼は借景ノ館に保管され、日々虚しくも美しい景色を目に映しながら呆然と過ごした。紅い楓、精巧な花模様の連子…この華美な牢獄の中で彼は感覚を失った。 だが、桂木という名のお人好しの武士が仕事中にうっかり館に立ち入ったことで彼は救出された。桂木は彼をたたら砂まで連れて行き、そこの住民たちに彼のことを紹介した。 当時の彼は赤子のように無垢で、人々に対して好意や感謝の気持ちばかりを抱いていたという。桂木は一般人が身に付けるはずのない金の羽根を見て、彼が自分の出自を口にしないのにはそれなりの事情が必ずあるのだと察した。ゆえに意図的に借景ノ館のことは伏せ、名椎の浜を見回りしている途中でこの子を拾ったと嘘をついた。これについて、食い違いが生じないために口裏を合わせるよう桂木は彼に頼んだ。 多忙で賑やかなたたら砂での暮らしは、彼の生涯でもっとも幸せな記憶である。そこで彼はしばし人間となり、一般人となったのだ。 桂木、御輿長正、丹羽、宮崎を含め…他にも覚えられないほど多くのたたら砂の住民たちが彼に読み書きを教え、料理を教え、鍛造の技を教えた。そして、友として彼と接したのだ。 中にはこのような質問をする人さえいた——「名前が欲しくないか?ここの皆がお前のことを傾奇者と呼んでいるだろう?」 ただ、彼はその呼び方が嫌いではなかった。 なぜなら傾奇者とは派手な服を着て、奇抜な行動を取る者を指すことが多いが、どんなに奇抜であってもそれは人であり、たたら砂の一員であることの証明になるからだ。 しかし、彼がこの名をどれほど気に入っていても、最後はそれを失うことを強いられた。彼が人間になるのを忌避した瞬間から、この名はその意味をなくしたのだ。 彼はそこを離れ、遠いスネージナヤへと渡ると、執行官たちの狂宴に参加した。そして、たゆまぬ努力により彼は第六位の地位を手に入れた。 女皇が彼に授けた新しい名、それは——「散兵」。力、権力、紛争への欲望、彼にはそのすべてが揃った。 戦っている駒が動乱を起こし、舞台上の殺戮者が秩序を破壊する。そのとき彼は確信した——散兵こそが自分の本当の名であることを。ゲーム内テキスト
キャラクターストーリー2
たたら砂がまだ栄えていた時代、放浪者は「傾奇者」の名でそこの住民たちと共に暮らしていた。 彼の平穏な暮らしに終止符を打った出来事は、稲妻の歴史においてさほど重大な事件ではない。 たたら砂の災難は、赤目家とフォンテーヌの機械職人であるエッシャーから始まった。鍛造技術をより一層高めるため、赤目はフォンテーヌの新技術を有するエッシャーと密接な協力関係を結び、彼を同じく「一心三作」である丹羽に紹介した。 エッシャーの到来は一時的にたたら砂の士気を大きく高めた。彼から提供された先端技術を用いて晶化骨髄を処理すると、効率と生産量が共に向上したのだ。 しかし時間が経つにつれ、たたら砂中央部の大きな炉に異常が生じる。炉の中に大量の黒いガスが溜まり、少しずつその不気味なガスが職人たちの身体状態に影響を与え始めた。本来、精錬や鍛造はたたら砂において生活するための手段であったが、最終的にそれが命を奪う原因となってしまったのだ。 死者の数は段々と増えていき、その大きな炉の制御はより困難なものとなっていった。中心区域へと近づける人はいなくなり、それを止めることさえもほぼ不可能な状態にまで発展した。 たたら砂の最高責任者である丹羽はしばらく情報の封鎖を行い、同時に稲妻城に人を送って天守閣に助けを求めるほかなかった。 しかし、なぜか船で海に出た者は帰ってこなかった——誰一人として。その恐怖はたたら砂で暮らす人々の心の中に蔓延していった。 今の丹羽には雷電将軍の助けが必要なのだと傾奇者は理解した。だが、当時の雷電将軍が既に自身を材料に完璧な人形を作り出し、統治の職責を「永遠の守護者」に託していたことを彼は知らなかった。小船に乗り、海の雷雨と嵐を乗り越えて、危険を顧みることなく天守閣へと辿り着いた彼は、雷電将軍との面会を求めた。 しかし、真の雷電将軍はとうに一心浄土に身を置いている。傾奇者の面会は何度も拒否された。切羽詰まった彼は例の金色の羽根を取り出して周りに見せると、代わりに八重神子との面会を求めた。 永遠の守護者を補佐する仕事に追われていた八重神子は、このことを聞いてすぐに駆けつけたが、酷く焦る傾奇者とはたった一度しか顔を合わせることができなかった。彼女はすぐにでもこの件に取り掛かると約束するも、堪忍袋の緒が切れた傾奇者はそれを無視し、幕府がたたら砂を見捨てたという絶望だけを持ち帰った。 応援要請により招集された人々は船に乗って海を渡った。しかし援軍がたたら砂に到着した時、そこに広がっていたのは凄惨な光景などではなかった。それどころか、大半の人間は何が起こったのかさえ把握できていなかったという。機械職人のエッシャーによると、最高責任者である丹羽が職務怠慢を自認し、罪を恐れて家族を連れて逃亡したそうだ。その丹羽の代わりに傾奇者が中心区域に入って、大きな炉を止めたらしい。 逃げた丹羽と傾奇者が友人であることを知った八重は、その気持ちを察して、彼の邪魔をせずにただ羽根を戻すよう命じた。 その後、傾奇者はたたら砂から姿を消した。住民たちは過去のことを振り返るたび、御輿長正の刀ができたあの日、傾奇者が皆と一緒に踊った祝いの舞をいつも思い出す。 その踊る姿は軽やかであり、まるで風と共に流れる羽根のようであったという。しかし、彼自身もやがて羽根のように見知らぬ地へ漂い流れてしまうことは、誰も予想できなかった。ゲーム内テキスト
キャラクターストーリー3
たたら砂から離れた後、傾奇者は稲妻の海辺に建つとある小屋で一人の子供と出会った。 その幼い男の子は病身であり、たった一人でボロボロの古い家に住んでいた。壊れかけの木戸口の割れ目から、その子の泥にまみれた顔を見た傾奇者はなぜか胸が締め付けられたという。それはまるで、何か古い感覚が蘇ったかのようであった。ゆえに彼はその木小屋に残り、病に苦しむ子の看病をすることにした。その子のために果物や飲み水を探し、顔の汚れを彼は拭ってあげた。 だが、何日経っても子供の両親は帰ってこなかった。彼の両親がたたら砂の職人であることを、傾奇者は後になってようやく知ることになる。本来であれば、この家族は幸せな生活を送ることができたはずだ。しかし、その夫婦は仕事をする中で奇妙な病にかかり、咳と共に吐血するようになった。帰ってこなかったということは、つまりその二人はどこかで静かにこの世から去ったことを意味しているのかもしれない。 子供の名は重要ではない。なぜなら、その子にはもう一つの身分ができたからだ——傾奇者の友人、そして家族だ。二人は自身の生まれに関して互いに話し、そのボロボロの小屋で共に暮らすことを約束した。友誼の証として、傾奇者はその子を借景ノ館へと連れて行き、自分がかつて住んでいた部屋を見せた。 紅い楓、みすぼらしい連子…すべてが昔のままだ。 二度とこの場所に戻ることはないと思っていたし、子供がたった一夜のうちに病で逝ってしまうなんて考えもしなかった。その一夜という時間は、傾奇者が外で食べ物を探したり、捨てられた家具を手に入れたりするのと同じくらいのものだ。 かつてあれほどのことを経験しても、その時の彼にとって人の逝去は一瞬で済むものではなく、そしてその「一瞬」は彼に痛みしか残さないものだった。 そこには驚きだけでなく、これ以上ないほどの憤怒があった——彼はまた一人ぼっちになったのだ。これはつまり捨てられたということではないだろうか? そう、またしても…またしてもだ! 床に横たわるその小さく丸まった体は、まるでたくさんの花びらが集まり、血によってその一角を紅く染め上げているかのようだった。その紅い血は楓のようで…烈火にも酷似していた。 その夜、海辺に熾烈な炎が上がる。傾奇者は木小屋を焼き払い、部屋の中から麦で編んだ古い帽子を拾って被ると長い旅に出た。 彼はただ四方を彷徨う、行くあてなどなかった。その道中で多くの人々に出会ったが、彼が仲間として見なす者は誰一人としていなかった。ゲーム内テキスト
キャラクターストーリー4
スネージナヤのファトゥス第六位、その称号は「散兵」。 この名は最初から彼に与えられたものではなく、使われるまでに百年以上の空白があった。 稲妻から離れた後、彼は「傾奇者」の名を捨て、再び名を持たない状態へと戻った。「道化」が彼を見つけるまで、彼は名を持つことなど望んでいなかった。 そもそも人形といい、傾奇者といい、どれも人々が彼に付けた称号に過ぎない。人と共に生きていくことをやめた以上、そのような意味のない名を気にする必要はなかった。 それでも、かの狂宴に興味を抱かせるよう「道化」は彼を説得した。そして、共にスネージナヤまで長旅をし、ファデュイのため尽くすようにしたのだ。 スネージナヤ本土で、とある見知らぬ人物が彼を招待した。その人物は自身を「博士」と名乗ると、彼の到着に大いなる歓迎の意を示した。同時に自身の実験における重要な参照対象として、彼を偉大な研究に参加するよう誘った。 「人形」の技術は元を辿ればカーンルイアから生まれたものだ。雷神の造物である彼はその特殊さがより際立っていた。「博士」はこの分野において大層な興味を持っており、彼をモデルに数十年も絶えず研究を重ねることでようやく、「断片」を制作する礎となる技術を手に入れた。 そして、その見返りとして「博士」は彼の体に隠された封印を解いたのである。それによって、彼の能力は下位のファトゥスと戦えるほどにまで飛躍した。 だがこの時になっても、彼は依然として名を求めなかった。同僚たちは終始彼のことを人形と呼び、彼も自分をそのように定義して、死を恐れず、消耗し切ることのない人形だと固く信じた。 女皇の命令のもと彼は部隊を率いてアビスへと向かい、長い年月をかけてそこを探索した。探索中、幾度も負傷しては「博士」に修復され、その負傷の中で強くなり、またより強い敵に遭遇しては負傷をした。 その後、彼はアビス探索の成果をスネージナヤへと持ち帰り、第六位の座を授かることになる。その使命もアビスの探索から命があったら即座に動けるよう待機するものへと変わり、ファデュイが各国で秘密行動する際の支援を行うものになった。 その時になってようやく、彼は自分がその名に相応しい存在だと思うようになったのだ、そう即ち——「散兵」であると。ゲーム内テキスト
キャラクターストーリー5
その後に起こった様々な出来事は劇的と言えるかもしれない。しかし、この世でそれを覚えていられる人はごく僅かだ。 見届ける者の心の中で伝説として残ることのみが、世界に忘れられた古い歌のように静かに存在できる方法であった。 散兵は世界樹の中心で、クラクサナリデビが情報の流れに置いた「真相」に触れた。秘密は元々「博士」のとある心に隠されており、クラクサナリデビ曰く、この第一視点の真相には彼の僅かに残った誠実さがあるという。 「散兵」は真相から本当の過去を覗いた。彼に人のように生活する方法を教え、一般人として接してきた友人の丹羽は、エッシャーが言ったように罪を恐れてたたら砂から逃亡したわけではなかった。事実、真の犯人はまさにエッシャー…つまり「博士」本人であった。そして「散兵」の胸にある装置に収められた心臓は、丹羽の温かな胸から抉られたものだ。 丹羽の死はたたら砂の事故として偽装され、エッシャーの詭弁によって、そのすべては当地の責任者が失職したことによるものであると皆は説得された。 序列的には御輿長正が次の責任者であるため、本来は彼が死をもって罪を償うべきであった。しかし、自ら身代わりとなってすべての罪を背負った忠実な武人の従者により、彼は事なきを得ている。 その悲惨さは多くを語る必要などないだろう。長正がいかに決断を下したくなくとも、彼は御輿家の罪を晴らす重責を背負っており、ここで倒れるわけにはいかなかった。 そしてその夜、長正は一番の愛刀「大たたら長正」を取り出し、一太刀で桂木を目の前で斬り伏せた。その刀が体を斬り裂く勢いは、まるで死者を一刀両断するほどのものだったという… …彼らは神を信仰していなかったのだろうか?もしそうでなければ、なぜこんな目に遭わなければならなかったというのだろう? もしこの世に、最初からその謎の人形である傾奇者がいなければ、エッシャーは当初の予定通り行動していたのだろうか? ほんの少しの可能性さえあれば、たたら砂の事件は取り返しのつくものなのだろうか? この世の他の地点にいる者からすれば、誰であろうと為す術などないはずだ。だが「散兵」は違う。今その瞬間、彼は悟った。この世で彼にしか試せないことがあるということに。 彼は自分が勇敢だと思っている、なぜなら彼は死を恐れないからだ。死は人形にとって、ただの些細な脅威に過ぎない。心のある人間のみが恐怖の意味を理解するのだ。 一方で彼は自分が憶病だとも思っている。そのため、悔やみきれないのだ。もっと今のように他人を信じなければ…友人と思っていた人々は、あのような凄惨な結末を迎えなかったのだろうか? 裏切者または英雄、神または捨てられし者、様々な身分が奔流へと飛び込んだ瞬間に無となった。 情報の奔流の内側は極めて静寂なものであった。だが、彼は耳の中で血が煮えたぎるかのように感じて、その脳内では轟音がずっと鳴り響いていた。 抱きしめて、滅するんだ! 人形は捨てられた臆病者、傾奇者は人に庇われた無為者、スカラマシュは密謀者——最後は神の意に背いて、世界の奔流へと飛び込んで遡行をする。 しかし、それがどうしたというのだ? この人でない者の手は、かつて灼熱に染まった炉を止めるために十本の指を焼くことさえ厭わなかった。 今この人でない者の手は、その僅かな可能性を掴んで真実を捻じ曲げてでも、願いを叶えようとしている。 抱きしめるんだ、無へと帰すこの身体で! 滅ぼそう、花の如く、羽の如く、朝露の如く無用な人生を! さようなら、世界よ。未来がどうであれ、僕は君にお別れを告げよう。ゲーム内テキスト
小さなおもちゃの人形
スメールに滞在することを決めた放浪者は、時間を見つけてトレジャーストリートへ足を運ぶと、そこでおもちゃの人形の作り方を商人に聞くことにした。 賑やかな街の一角、とある白髪の親切な老人が隣に座るよう手招きすると、布と糸を使って彼の求める物の作り方を一から教えてくれた。 放浪者は長い時間を費やしてそれの練習をする。彼の性分からかけ離れたもので少し変な感じがしたが、この感覚は嫌いではないと思った。 ずっと昔のことだ、彼はよくこのようにコツコツと色んなことを学んでいた。食器の持ち方だったり、服の着方だったり、髪のとかし方だったり… 細かなことから、少しずつ「人」へとなっていった。 数日後、彼はその作品——白い服を着た黒い髪の小さな人形を完成させた。人形は腰に小さな胡蝶結びの帯を締め、目じりには滑稽な丸い涙の粒をぶら下げていた。 昔、ある幼い友人が放浪者のかつての姿を真似て、このようなおもちゃの人形を作ったことがある。しかし、彼が稲妻から旅立つ前、自らの手でその人形を古い家ごと燃やしてしまったのだ。 長い長い年月を経て、彼は自分でそれを一つ縫ってみた。それを握ると、とても懐かしい感じがした。 小さくて、柔らかくて、まるで無防備な子供のようだ。袖に忍ばせてもあまり場所を取らず、帽子の中に入れれば旅の友が増えた気分になれた。 「これからは、僕と一緒に放浪するんだよ。」 彼はそう囁くと、それを懐にしまった。ゲーム内テキスト
神の目
その瞬間、放浪者は風の音を聞いた。どこから来たものなのかは分からないが、不思議とその風向きは変わって彼を迎えている。 彼は風の中から懐かしい匂いを嗅いだ——金槌、金属、炉、埃… 遥か彼方の夢、過ぎ去った幸せ、今思うと実に不思議だ。彼のような個体が、まさかそれほどまでに単純な生活を送っていたことがあるなんて。 束の間、放浪者は自分の影を見た。それぞれがすべて鮮明であり、そのどれもが本当の彼だった。 臆病で卑怯な者も、狼狽して苦しんでいる者も、思い上がった滑稽な者も…最後はすべてが一つに繋がった。 過去を認めることは失敗を認めることになり、自分はただ何も成し遂げたことのない、何も持っていない臆病者だと認めることになる。 だが彼にとってこれだけが束縛を振り切り、本当に哀れな自分を取り戻す方法であった。 彼はその時になって理解した——平和で華美な表面はあくまで虚幻であると。本当の彼は一度たりとも死んでおらず、ずっと心の奥底に潜んでいたことを。そして選択する権利がある限り、何度繰り返そうとも彼は同じ道を選ぶ。 彼が雷霆のように行動した瞬間、煌めく光が七葉寂照秘密主の攻撃を遮った。彼の意志と選択が神の視線を引き寄せたのだ。 「神の目」が降りてくると、綺羅びやかな光をまとったその装飾品は微笑みを帯びた目をしながら、遠くからこう彼に問いかけてくるかのようであった——これほど強い願望を持った者が、それでも心がないと言えるのだろうか?ゲーム内テキスト
本人のボイス 85件/他キャラが放浪者について語るボイス 3件。
本人のボイス
「〜について」
他のキャラが語る放浪者3人
ゲーム内で読める書物・武器ストーリー・聖遺物ストーリーのうち、「放浪者」が本文に出てくる箇所。原文のまま。