水元素ダメージ+15%。
元素スキルを発動した後の15秒間、通常攻撃と重撃のダメージ+30%。
仄暗い色をしたクロークピン。金色のメッキは既に海風に削り取られてしまった。
海風で色が褪せたコサージュ。 千の波を翔ける男でも、 大事にする飾り物と思い出がある。 副船長と船師を乗せた艨艟が再び出航した。 船師のばかげた望みのため、思い出に眠る故郷のために、 副船長は下手な鼻歌を口ずさんで鯨と波に応える。 「一族の名を捨てた賊人が命取りにきた魔女と流浪(できなかった)」 「一族の名を得られなかった弟はやがて族長となる(だろうか)」 「口に出せない歌詞…真実に背き、幻想を選んだのか」 「全てを失い全てを諦め、全てを受け入れ海に沈む」 「悪くない結末かもしれないな、ハハハハハハ!」
咽び泣く海風と、鮮やかな赤い波が連れてきた羽。長い年月がその形状と色を変えた。
不吉な赤い羽根。死の兆候かもしれない。 ある日、海獣の残骸と共に海岸に打ち上げられた。 不真面目な航海士は璃月の出身ではなく、灰色の国である貴族の出身だった。 かつては貴族だったと言われていたが、あることで一族に恥をかかせ、追放された。 しかしそれも無稽な伝説である。彼が港に着いたとき、手にあったのは一本の細い剣だけだった。 それ以外に、青宝石色の小さな羽が一つ、古びたマントに飾ってあった。 その後、彼は船師と共に海を渡り、嵐、海獣、そして波と戦った。 かつて青宝石の色をした羽は、真っ赤な血で染められ、大海の塩気が染み込んでいた。 そして最期のとき、 彼は強い酒に覆われていた過去をはっきりと思い出した。 波に流れる砂の下に現れた宝のように…
旧式の銅製のコンパス。針は始終、港の存在しない遥か彼方を示している。
海の男が使う銅色の羅針盤。 波に揺られる一生で、 持ち主の心想を指す。 じだらくな船師はかつてこの羅針盤で巨船を引き、 危険な海域を超克し、巨大な渦潮を征服した。 奔放な笑い声から滲み出た恨みと酒、 死を求める結末で、落魄れた者を導いたこともあった… 「小賊はいずれ絞首台行きだ…お前らの歌はこう歌うよな?」 「居場所さえあれば、魚の餌になっても構わない——」 「船隊に入った時にこの船と契約を結んだじゃないか?」 「その記憶も酒に洗われたのか?ハハハハハ!」 「忘れてなきゃいい。さあ、契約を果たす時だ。」 「ああ、それでいい。もうどうだっていいんだ…」
何気なくすくい上げた色あせた酒杯、仄暗い外観は波の底にいた日々について囁いでいる。
少し色落ちした上質な盃、 海淵の砂で磨かれたもの。 上質な盃が航海士の手から滑り落ち、海にほんの少しの水しぶきを立てた。 大量の魚の群れで、光が薄れる海淵で、一体何を経験したのだろう? 静寂で暗い路地で、花壇の柵前で、一体何を経験したのだろう? 金の盃はゆっくりと、海に潜む怪物の夢に、船の上の航海士の夢に沈んでいった… 「この罪はあなたから被せられたもの、この屈辱はいつか必ず返させてもらう」 月明かりが青宝石の眼とまばゆいばかりの傷跡を照らす。 彼の記憶の中にある彼女の顔は、明るくて美しかった。 しかし彼は当時のことを忘れてしまい、悔しさだけが残った。 「ところで、過去を忘れるのはこれで何回目だろう…」 「過去のことを言ったってどうにもならないだろ!」 「すべての死は無駄であり、救いはないのだから。」
旧式の船長帽、今でも抜けきらない酒の匂いが纏わり付き、酒の痕跡があちこちに染みついている。
強い酒の匂いがする三角帽子、 その形はかつての持ち主を象徴する。 酒に溺れる副船長は終日酔っぱらったままにいる。 その身に酒臭が染み込み、口からは千切れた記憶が囁かれていた。 だが船師はちっとも気にせず、ただ微笑む。依然として彼に重任を任せた。 「だって俺らは皆、なんもねぇ奴らだからな。ハハハハハ!」 「酒がしみついた帽子は嵐に巻き上げられ、千波万波に飲み込まれ」 「やがて故郷を失う者は、無欲の争いを続け」 「追憶の海で無くなった物を、彼らは深邃の海で取り戻そうとする」 「風もよし、海もよし。とうとう見つけた。」 「夢の中でさえ俺らを食いつく獣…」 「今こそ敵討ちの時、帆を上げろ!」