岩王帝君
モラクスの尊称。璃月を三千七百年治めた
モラクスの尊称。「岩の王たる帝君」の意で、璃月では神の名として通っている。
年に一度の「璃月七星占い」で神託を下し、それを七星が実務に落とす——という形が長く続いた。民にとって帝君は遠い存在で、実際に姿を見た者はほとんどいない。その距離感が、彼が姿を消したあとの動揺を大きくした。
璃月の地形の多くに帝君の手が入っている。孤雲閣は魔神との戦いで海に沈めた跡、黄金屋はモラを鋳造した場所。この国は神が作った国であることを、風景そのものが語っている。
一次資料での用例
32この言葉が出てくる場面
24モンドができてから1600年後、今から1000年前、モンドの「自由」はかつてないほどのどん底までに落ちていた。 バルバトスは己が暴君にならないよう、モンドを去った。彼は想像もしなかった。自由を授かった人の中から「人」の暴君が生まれるとは。 貴族による残虐統治がモンドに蔓延り、貴族は民の声を無視し奴隷制度を導入した。 1600年後、風神は再び「自由の都」に戻った。神は奴隷の少女ヴァネッサの願いに応えた。神と少女は共に貴族による統治を転覆させた。 ——以上のことは、現在の人なら皆知っているモンドの歴史である。 実は、この歴史の中に面白いエピソードがある。 闘争の中でモンドの民をまとめたのはヴァネッサであった。そして、貴族の兵士たちを寝返らせたのは「風上の密約」であった。 密約の内容は、売国の取引であった。上層部の貴族は風を裏切り、モンドの全てを隣国の岩神に売り込んだ。 この密約の最後の部分に、神々にのみ印す事ができる神聖なる印があり、その名は「岩王帝君」とあった。 奴隷を虐げてきた兵士たちは、自分が異国の奴隷になることを想像するだけで恐れた。 戦火が貴族を呑み込むことは、当時の誰もが想像できなかった。数年後、歴史学者はあの密約は偽物であったことを発見する。 ——実は、岩神にイタズラをしかけるために、ウェンティは密かに彼のサインを練習していたが、あの富と取引の神を欺くことはついにできなかった。使い道がなかったとっておきの技を、数百年後にやっと披露できたのだ。 めでたしめでたし。
璃月と稲妻には、このようなことわざがある。「鰭が冥海となり、尾が遠山を指す」。漁師が陸でこの言葉を覚え、次第に広がり、最後は誰もが知る漁師の歌となった。海上に霧が出る度に、漁師の船は白い霧の中に消えて行き、やがて遠くから歌が聞こえてくる。鰭が冥海となり、尾が遠山を指す… この歌は北斗の子守歌でもある。岩王帝君が神剣を操り、海獣を斬殺したことを璃月人は美談として言い伝えている。幼い北斗は神話が好きで、眠っている時も、この大きな魚に会っている夢を見た。 今日の彼女は、いつもと違った気持ちでこの歌を歌い始めた。船員全員も口ずさみながら、帆を張り出港した。 海山は海の中に潜んでいる。魚のようで龍のような海山は、悪夢のような大きな体を持ち、その力はまるで神々の如く、たった一撃で数十メートルの波を起こせる。 海で稼ぐ人ならば、いずれ海山に遭遇する。北斗は9才からずっと、海山に会いたかった。いつか、この海獣の頭を斬り落とすと願っていた。 かつて、彼女は海山に何度も挑戦してきたが、全て失敗に終わった。だが今回は違う。北斗は最も優れた大剣を持ち、泳ぎが最も得意な水夫を連れて、海山に攻撃を仕掛けた。 想像を絶する激しい戦いであった。この戦いは四日間も続いた。船隊が装備した大砲、銛に弓とロープ、火力全開で攻撃を仕掛けた。北斗は四本の足を拘束された海山と何時間も戦い、夜になっても決着はつかなかった。 夜の海山は最も危険である。人々は海山の突撃を警戒するために、誰も眠らなかった。北斗は船首に立ち、風の音を感じた。 一撃、たった一撃。寒い夜風に吹かれても彼女は微動だにしなかった。 どのくらい経ったかは分からないが、食べ物と水を一口もしなかった北斗は太陽が昇る瞬間、海中からの波の音を見事に掴んだ。 この一撃は、雲を突き抜き、月を一刀両断する。山のごとく海のごとく、魚龍の頭蓋骨を断ち切った! 耳を聾する程の雷鳴と共に、紫色の電光が血を浴びた北斗の前に降りた。 竜殺しの北斗の「神の目」は天から授かり、雷電の如く人目を奪う紫色の光を放つ、龍血でさえ匹敵できない宝珠である。この神の珠は、山と海を征服した者にのみ所有が許されている。
「魈」というのはこの夜叉の真名ではなく、安全のためにと、とある人が付けた偽りの名である。 かつて、若く何も知らなかった彼は魔神に弱点を突かれ、その支配下に置かれた後、あらゆる残虐な行為を強要させられてきた。 彼は数多の人を殺め、理想を踏みにじった——敗者の「夢」を無理やり飲み込むことさえあった。彼は苦しんでいた。しかし、体が思いどおりにならない彼は逃げる術がなかった。 やがて魔神戦争の戦場で、岩神モラクスが夜叉を支配する魔神と出会った。 歴史にはこの戦争の勝敗が記されている。 「岩王帝君」は夜叉を解放し、彼に「魈」という名を与えた。 「異邦の伝説で、魈というのは数多の苦難や試練を経験した鬼怪という意味だ。お前はまさにそのようである。今後、その名を使うと良い。」
魈は一体何と戦っているのか? 彼は魔神の残滓が引き起こす現象と戦っていると、璃月の実権者はそう考えている。 しかし魈本人に聞くと、答えはそうでないかもしれない。 かつての魈は邪悪な魔神に使役され、嬲られていた。岩王帝君に出会い、救われ、ようやく自由を取り戻した。 魈の仙力は仙人の間でも上位であり、妖魔の退治は彼にとって難しいことではない。 ただ、魔神の執念は強力で、その残骸から生まれた不浄なるものを倒していくうちに、飛び散った穢れがどんどん魈の精神を侵していく。 それでも穢れを消すために、それらの「業障」を背負わなければならない。長年溜まり続けた業は心を焼き、骨を蝕むほど魈の肉体を苦しめた。 だが、魈は何かに憎しみを抱いてなどいない。2000年を超えた命にとって、全ては瞬く間に消えてしまうものなのである。 千年も晴れぬ憎しみはなく、千年かけて返しきれぬ恩もない。 長い命の旅で己と共にいるのは、己だけだ。 魈の戦いには意味がある。 彼はずっと、自分自身と戦っているのだ。
鍾離が餓死することはない。 富の損益は、鍾離が心配することではない。七国と世界こそが、彼が力を入れる領域である。 なぜなら、彼自身が富そのものだからだ。 璃月を統御する「岩王帝君」、七神の中の岩の神、モラクス。テイワット大陸の共通貨幣「モラ」の名はここから取られた。 夜が訪れ、賑やかな璃月港が眠りについた時、時折彼は岩山に立ち、自分の手で作ったこの都市を眺める。 璃月の人々にとって、「岩王帝君」は様々な偉業を成し遂げた存在だ。 神力を用いて璃月港に法律を作った時、彼は「契約の神」になった。 最初の1枚の「モラ」を作り、商業を礎に璃月港を大きく発展させた彼を、商人たちは「商業の神」として崇めるようになった。 無数の年月を経て、七神の最年長である彼を、歴史学者たちは「歴史の神」と呼ぶようになった。 数千年前、璃月港の先民たちが荒れ地を開拓した時、石で火を起こし、岩でかまどを作った時から、岩の神は「炉火の神」となった。 外国人は彼を「モラクス」と呼ぶが、璃月の人々は彼を「岩王帝君」と呼ぶ。 そして、芝居好きや子供たちにとって、数々の偉業の中でも、やっぱり魔神軍を一掃し、璃月を作り守る「武神」の彼が、一番人気がある。 「岩王帝君」が道に迷った時に出会ったグルメ、「岩王帝君」が書いた扁額、「岩王帝君」がエキストラとして出演した演劇…璃月のたくさんの文化や歴史を細かく分析すると、どんな時代もこの神が深く関わっていた。そして、璃月の人々はこの神と共にある歴史を誇りとしている。
璃月港の創建者として、この商業の城でモラクスが最も重視しているのは「契約」である。 単純な「金での売買」から、商人たちが結ぶ契約、璃月港創建時にモラクスが自ら制定した律法まで、「契約」はこの都市のあらゆるところに存在する。 商人たちにとっても、引渡しの時間、金額、場所などを定める「契約」は、最も重要な規準である。 良好で厳格な秩序だけが、商業活動を盛り上げられる。そして商業は璃月港の支えとなる。 そのため、モラクスの神託を守るだけでなく、璃月港が常に活力を維持できるよう、法律を違反した人を「璃月七星」は簡単には許さない。 数千年の歴史の中で、歴代の「璃月七星」は法律の解釈に力を注ぎ、様々な「補充条項」で法律をより完全なものにしてきた。気付かれていない法の抜け穴は、商人たちに「禁止されていないから」と黙認され、気付いた「璃月七星」によって、新たな補充条項が追加されるまで、大儲けの道具にされた。 こうしたやり取りの中で、璃月港の法律の解釈本である「補充条項」は、すでに279ページにも及んだ。 この本の改訂を担当する当代の「天権」——凝光は人々からこっそりと「璃月の裁縫師」と呼ばれている。 しかし、凡人たちの法律がいくら複雑に解釈されても、「岩王帝君」本人にとって、大事な法律はただ一つだけだ。 「契約を違えた者は厳罰されるべし」
七神で最も古い一柱として、「岩王帝君」はすでに長すぎる時間を過ごした。 「岩王帝君」は今でも、魔神戦争が終わったばかりのことを覚えている。最後の七人の魔神は、それぞれ「神」の座に登り、「魔神戦争」の時代を終わらせた。彼らの性格はそれぞれ異なり、互いとの距離も離れているが、どれも「人類を導く」という責任を背負っている。 時代が変わり、七神の世代交代も少なくなかった。今となっては、最初の七神の中で残っているのは二名だけだ。「岩王帝君」とあの自由で快活な風神。 七神の中で二番目に古いのが自由で快活な風神、バルバトスだ。 2000年前、バルバトスが初めて璃月を訪れた時、「岩王帝君」は最初、この同僚は困っている、自分の助けが必要なのだと思った。 そのため、バルバトスが風から降りる前、岩の神はすでに出迎えの用意を済ませて、彼が口を開けば力を貸せるようにした。 しかし、風の神は彼に酒を渡した。 「これはモンドの酒だけど、君も飲んでみる?」 ——酒を渡すために己の責務を放棄することは、岩の神には理解できないことだ。 しかしその後、風神は何度も訪れ、璃月港を巡り歩きながら、様々な質問を彼にぶつけた。この風神の好奇心は彼の手にある酒と同じで、終わりがないのだ。 その時から、あの時代の七神はよく璃月で集まるようになった。 今でも「岩王帝君」は、あの時の酒の味を覚えている。 世界は変わり続け、馴染みのあるものは徐々に消えていく。七神の世代交代も続き、酒の席にいた七人は二人になった。 最初七神の「人類を導く」という責務も、新たに就任した神に重視されなくなりつつある。 3000年余りの時間は、丈夫な岩をも削る。 風も、彼のそばを訪れなくなった。 ある小雨の日、古の帝君は璃月港を歩き、商人が部下を褒める言葉をたまたま耳にした。 「君は君の責務を果たした。今はゆっくりと休むがいい」 …… 賑やかな人の群れの中で「岩王帝君」はその足を止めた。 「俺の責務は…果たされたのだろうか?」 神はそう自分自身に問いかけた。
璃月の繁栄は「岩王帝君」のお告げのおかげだけではなく、「契約」に応えた無数の岩神の民のおかげだ。その中で、最も長く職務についたのが甘雨だ。彼女の過去に関しては…ハハッ、彼女の気を悪くしたくないからな、彼女本人に聞いてくれ。
璃月、ここに住む人々の多くは「玉京台」の生活に憧れを抱くが、その規則を知る者はほとんどいない。 人々は「璃月七星」が才能に溢れた集団であり、璃月の命綱を握っていることを知っているが、全ての決断がどのようにして決定されているのかを容易には理解できない。 人々は新しい年に公布される条例が市場を大きく動かすことを知っているが、それがどのようにして繁雑な議事録の中から抜き出され、理解しやすい言葉に書き換えられているのか知らない。 甘雨は「月海亭」の秘書であり、世の人々の目に映らない仕事をいくつも担当している。 人々は甘雨の地位を知っているが、それでも「月海亭」の秘書と、夜明けに埠頭で黙々と朝食を楽しむ彼女を結びつけるのは困難であった。 朝日が昇りきる前に、彼女は再び玉京台にある月海亭へと戻り、引き続き「契約」を完遂するために働く。 ——そう、それは三千年前に彼女と「岩王帝君」が結んだ契約なのだ。
甘雨は、七星のうち誰か一人の「専属秘書」というわけではなく、「璃月七星」全体の秘書である。 その温厚な見た目とは裏腹に、その内には盤石な意思が秘められている。 このことを、仙人たちを率いる岩王帝君はとうに見抜いていた。 遥か昔、「璃月七星」が初めて璃月に現れた時、甘雨は初代七星の秘書を務めることになった。 それから璃月七星は幾度となく世代交代を繰り返すも、そのそばにはいつも甘雨がいた。 それはその長い年月の間、璃月各所の膨大な書類の処理を全て甘雨が担ってきたことを意味する。 彼女は仕事量が七倍、百倍、千倍になったとしても、微塵も責任感を減らすことなく、あの最初の日から変わらずに働いてきた。 かつて、何が甘雨をそうまでして突き動かすのか理由を探ろうとした者がいたが、その答えは明らかになることがなかったそうだ。 「私がしたことは、帝君の功績と比べたら…足元にも及びません」
「私の仕事は、璃月に存在する数多の命に、最大の幸福を与えることです」 ほとんどの状況下において、甘雨は信頼に値する秘書である。 膨大ともいえるその仕事の数々を、彼女以上に上手く処理する者はいないだろう。さらに、彼女は璃月のあらゆる物事に対して、独特で鋭い視点を持ち合わせている。 ただ、甘雨が頼りになるのは「ほとんどの状況下」でのことであり、一部はそうではない。 肝心な場面であればあるほど、少しの失敗も許されないと力み、彼女は余計な緊張をしてしまうのだ。そして、その緊張のせいで失敗を犯す。 例えば、璃月の1年の中で最も重要な儀式のひとつである「七星迎仙儀式」でのことだ。 甘雨はある年の「七星迎仙儀式」に3分遅刻し、群衆が見つめる中、人混みをかき分けてやっと儀式の場に到着したことがあった。 その後、甘雨は顔を赤面させながら口ごもり、言い訳もせず、ただ心の中で「岩王帝君」に何千回と謝罪した。 仲のいい同僚は、この失態には何か裏があると考えた。 顔見知り程度の同僚たちは、帝君が特に気にしていないのを見て、それに倣うことにした。 プライベートでも付き合いのある者は彼女を心配し、仕事量を調整するか、短期の休暇を取得するよう勧めたが甘雨は首を横に振った。 「今年の式典に着ていく衣装の飾りをどれにすべきか悩んでいたら、2時間も経っていました…」 ——このような理由を、甘雨は絶対に誰にも言わないだろう。
岩王帝君が璃月港に繁盛をもたらし、世を治めた彼の威名は演義として言い伝えられている。だが最も神に近い人間の一人——刻晴は最も敬畏の心を持っていない者だ。 「はあ、言い方が悪いかもしれないけど、彼って本当に何でも知ってるの?」 璃月七星が常に港での一切を見守っているのに対して、岩王帝君は年に一度しか顔を出さないのよ。 千年の歴史は帝君につくことが正しいと証明してくれたが、刻晴はそれは少し違うと思っている。「人」として生まれたのなら、「人」としての誇り、「人」としての考えも大事にすべきだ、というのが彼女の考えである。 よって、彼女はいつも帝君と違った意見を主張し、それを率先して行動に移す。 このような過激なやり方で、確かにたくさんの成果を出してきた一方、岩王帝君の信徒の反感を招いた。 このような反感は、刻晴から見れば、ただの怠け者の言い訳に過ぎない——神に甘えっぱなしで、自発的に人間の未来を考えない人。 新たな時代を切り拓いていくリーダーに自分はなるのだ。
名門出身の刻晴は多くの璃月人よりも、岩王帝君が璃月に与えた影響を深く理解している。 まるで輪廻は巡るように、数年ごとにある迎仙儀式の終了後、璃月の商業界には必ず大きな変化が訪れる。帝君が下した政策に、璃月の心が左右される。喜ぶ者がいれば悩む者もいる。 貧しい人はこれを機に大金を稼ごうとする。一方金持ちは自分の事業が影響されないように祈る。経済建設に力を入れるより、商人は信仰型の投資を気に入る。 現在の璃月がそういう風になってもおかしくはない。帝君の神権に頼っていれば、お金に困ることはない。 刻晴はずっとこれを問題視していた。もしいつか、帝君がこの責任を履行しなくなったら、璃月はどうなるか? 璃月の現在の繁栄は、砂浜に建てた壮大な砂の城のようだ。海の潮の流れを決めるのは人間ではない。 当然なことに、刻晴の考えを支持する人は少ない。他人からすれば、人間の一生など、璃月に比べると瞬きほどの刹那で、杞憂するに値しない。 だが刻晴は違うと考える。そのだらしなく弱い考えこそが、人類の存在意義を否定する。存在意義のない人間は、守る意味もなくなる。 人々にもっと進歩して欲しいと、彼女は勇敢に疑問を抱いた——帝君の愛は溺愛ではないか?なぜだらしない人がいるのか?社会の動き方は正しいのか? 人の運命に関することは人が行う。そして人はきっと上手くやっていけるはずだ。 そしてついに、彼女が迎仙儀式であの名言を生み出した。 「ここ千年、帝君がずっと璃月を守ってきました。しかし千年後、一万年後、十万年後も、私たちを守ってくれますか?」 この発言を聞いた帝君は意味ありげに笑った。その笑いにどんな意味があるのかは、帝君しか知らないだろう。
岩王帝君が去ったことにより、璃月港は窮地に立たされた。帝君が仕切るべきだったことを、今は七星八門が担当している。 神による統治は、すでに歴史となり、昔の規則もそのまま引き継ぐわけにはいかない。しかし、千年の歴史を持つ璃月に、新たな規則を制定するのは大変難しいことだった。 始め、刻晴はわくわくしていた。この日のために、彼女はたくさん準備をしていた。だが数ヶ月経っても、彼女は土地建設の仕事だけで精一杯だった。 彼女がどう頑張っても泥沼のように積まれた仕事から抜け出せない。仮に何かを遂げたとしても、それは帝君にとっては朝飯前のことだった。 「なんでここまでしかできないの、なんで…もっとできないの?」 理由は簡単だ。そして、彼女にもすでに分かっている。 自分の「不敬」が神に認められたとは言え…今の自分は「神に取って代わる存在」になったわけではない。 しかし、刻晴の信念は強く、決して揺らがない。 あの日から彼女は家に引きこもり、様々な典籍を読み、必要な知識を再度学び直した。過去のプライドを捨て、新しい姿で未知なることと向き合う。 その時間は、彼女は謙虚にし、今まで岩王帝君への「対抗」意識を捨てさせた。 帝君と刻晴、二人とも千年の璃月のために奔走している——同じものを愛するものの間に、対立はないはず。 昔の迎仙儀式で、帝君が浮かべた謎の笑顔の意味が、今なら分かる気がする。あれはある意味認められ、期待されていた笑顔ではないのかと刻晴は思っている。 今も彼女はかつての行動力を維持している。しかし迷った時、彼女は一旦止まり「帝君ならどうするのかしら?」と考えるようになった。
自分のほとんどの時間を璃月に捧げた刻晴は、時間がある際は、意外な方法で暇つぶしをする—。買い物だ。 休みの日、彼女は素朴な服を着て、友達を2、3人誘い、緋雲の丘とチ虎岩で買い物をする。 帝君がいなくなって以来、忙しくなった刻晴は、今でもこうしてストレスを発散する。ただ、少し変化がある。 ある日、買い物中の彼女は、ある小さな店で岩王帝君の二頭身土偶を見かけた。 刻晴はすぐに適当な理由をつけて、友達を別の店に行かせた。そして彼女は店に入り、土偶をよく観察した。 こんなことに時間を多く使うわけにはいかない。周りで誰も見ていないことを確認した彼女は、購入、支払い、商品の受け取りを一気に済ませる。 かばんに土偶を入れた後、刻晴はほっと息を吐いた。思わず笑顔を浮かべた瞬間、肩を友達が叩いた。 結局、この件は皆に知られてしまう。一番神を敬っていなかった刻晴が、なぜ帝君の土偶を買ったのかと皆が驚いた。 「わ、私は自分を諫めるために買ったの!ダメなことじゃないよね!」 「自分を諫める」ことは、一応筋が通る。しかしこのような「自分を諫める」ためのグッズを、刻晴はすでに一棚分購入していた。
璃月は契約と貿易を重んじる港町、故に富が集まる場所でもある。 様々な国の商人がここで商売を営み、璃月に繁栄をもたらしてきた反面、数々の争いも生み出してきた。そのため、「天権」である凝光が細かな法律を制定した。しかし、それに精通する者はごく僅か。 そこで誕生したのが「法律家」という職業である。法律家は璃月の法を熟知し、必要な人に代わって法的処理を行い、相応の報酬を得る。 煙緋は璃月で名高い法律家だ。彼女は常に法律の許す範囲内で、顧客に最大限の利益をもたらす。彼女こそが璃月の歩く「規則」と思う人も多い。 岩王帝君と契約を結んでいない極めて稀な混血の仙獣である彼女は、縛られることのない心躍る生活に憧れている。 そして、『璃月百法通則』を腕に抱え、法律家の仕事をしている彼女は、常日頃よりこのように考える—— 「規則に縛られたくないのであれば、まずは規則を全て理解するべきだ。」
煙緋の父親は仙獣で、母親は普通の商人である。平和な時代に生まれた煙緋は、岩王帝君と契約を結んでいないが、両親と「楽しく生きる」という約束をしている。 煙緋は璃月港の法律家の頂点に立つ者、必要とあらば法の抜け穴を突くこともある。それは自分のための場合もあれば、他人のための場合もある。 煙緋は規則を必ずしも遵守する性格ではない。彼女は規則に縛られることを嫌う。 彼女は自身の幸せを追求すると同時に、璃月を良くしたいと願っている。そのためには多少、法の目をかいくぐることもいとわない、しかし決して悪用はしない。 「天権」凝光が毎年法典を改定する際、煙緋のしたことを大量に参考する。煙緋は璃月に存在する法律の検査官みたいな存在なのかもしれない。 ある意味、煙緋は最小限の代価で、規則の改善に貢献している…これが法の抜け穴を突こうとも、彼女が罪に問われない理由の一つなのだろう。 「矩有らずして事為せず」を信望としているが、真に望むのは「心の欲する所に従えども、矩を踰えず」である。 煙緋は神の目を所有している。そしてその神の目は、彼女が信じている「規則」と等価である。
また雨か!岩王帝君様、どうか御慈悲を。壁一面の法典が湿気ってしまう…
私が編み出した技「炎食いの刑」は、古書『璃月会典律例集』に記されている「岩食いの刑」を基にしている。岩王帝君は契約の神、契約は約束とも言える。これが何を意味するかわかるか?ふふっ、璃月は古来より契約を重んじる城だったってことだよ!
伝統ある璃月劇でよく題材とされるのが、仙人や岩王帝君に関する物語だ。 『神女劈観』などの劇がそれにあたる。人々は仙人に対して、美しい幻想を抱いており、舞台上で仙人たちがどのように表情を変化させるのかを観て楽しんでいる。そのため、璃月劇の大半を占めるのが、こういった物語だ。 子供の頃、これらの物語が雲菫の心の琴線に触れた。しかし、仙人の物語をすべて演じきった後、彼女の考えは徐々に変わっていった。 他の題材に変えてみたらどうなるのか?例えば…私たちの物語を演じたら…。 俗世の哀歓を描き、人が持つ愛憎を讃える。 このような凡人の物語は璃月劇の主流ではないが、歌われる価値がないというわけではない。 愛執、貪欲、妄念。人間は美しさ、あるいは悲壮な気持ちの中で心を確立し、魂を味わうもの。 雲菫は仙人ではないため、仙人の立場に身を置いて彼らを理解することはできない。しかし、人の様々な感情ならよく知っている。 「それでは、人自身の物語を歌いましょう。私の筆と喉で、人々の心を歌いたいと思います。」 それは、誰にも言ったことのない、雲菫の心に秘めた夢だ。
この神の目は…もしかして、岩王帝君も劇を観るのがお好きなのではないでしょうか?あのお方に喜んでいただけたから、この神の目を授けてくれたのでしょう。うふふ。
岩王帝君がご逝去されるまで、朝起きるたびにまず「富の神よ、ドリーが毎日儲かりますように」と唱えていましたの。でも今は神様に祈るより、自力で願いを実現させたほうがいいと思っていますわ。ですので、それ以降は自分自身に向けて「毎日儲かりますように」と唱えていますの!
岩王帝君との契約のもと、璃月を数千年に渡り守ってきた仙人たち。 彼らは璃月に危機が訪れるたび必ず姿を現し、そして世が平穏な時代であれば、時折その姿を見せていた。 それは無法者を戒めるために、また時に囚われた者を救うために。もし「仙縁」のある璃月人と出会えば、その者を弟子にして仙人たちは秘術を伝授した。 仙人たちの中でも、歌塵浪市真君は俗人と多くの縁を結んでいると言えるだろう。 彼女には多くの弟子がいる。その中でもっとも幼いのがヨォーヨだ。 ヨォーヨは生まれつきの聡明さで、勉学にも積極的な態度を見せている。幼さゆえに、まだ学んだ知識を完全に理解することはできず、時々思わず聞いた人が口角を上げてしまいそうな間違いもするが、時間を置けば、間違いなく広い知識を持った才女になれるだろう。 優しくて思いやりのある、誠実で懐が広い性格のおかげで真君に気に入られているだけでなく、師姐や他の年長者からも大層可愛がられている。 縁のない一般人では足を踏み入れることができない絶雲の間——そこにある仙人たちの洞府をヨォーヨはいつも行き来する。幼くして仙人にこうも愛されるとは、実に羨ましいことだ。
肌の冷える季節が訪れると、不卜廬の入口の敷居は平たくなるまで踏まれるのではないかと心配になるほど患者が増えてくる。ところが、日によっては白先生の姿は見当たらず、助手の桂が店先に立って処方していることがある。持病でいつも通っている患者たちは一目で「例の状況」だと察し、桂が渡す薬を受け取ると「白先生にお大事にと伝えてくれ」と言い残し、ふらふらと不卜廬を出ていく。 そこに、ちょうど不卜廬に帰ってきた七七がお年寄りのすねにぶつかった。七七は帽子を手で押さえて軽くうなずくと、奥の部屋へと硬い足取りで向かっていく。 「例の状況」とは、特定の時間や場所を指しているわけではない。そして、そのような状況の時、桂は決まってある言葉を繰り返す——「白先生は具合が悪く、本日は休診とさせていただきます。申し訳ありませんが、本日はお引き取り願います…」と。 医者は人の病気を治せても自分の病気は治せないと言うが、白朮はまさにそれであった。表向きは風邪ということにしているが、実際は身体が弱く、全身の臓器が病魔に蝕まれている。今のところ命を脅かす危険性はないが、他の医者に診せたら十中八九、世にも珍しい病気で手の施しようがないと嘆息するだろう。白朮が発作を起こすたび、桂と七七には成す術もなく、せめて気持ちだけでも伝えようとお湯や布、食べ物などを運ぶ。白朮は人に心配を掛けるのを憚り、長生だけを傍に残して部屋にこもる。 窓は閉ざされ、部屋の中は夜のように暗くなる。発作を起こした白朮の身体は悪寒に見舞われ、それから熱発や呼吸困難を起こしたり、全身に激痛が走ったりといった症状が現れる。しばらく苦しみが続いた後、彼は寝台に横たわったまま長生に冗談めかしてこう言う——「私がいつかこれに耐えられなくなったら、きっと大変なことになるでしょうね。」 白蛇は舌をシュルシュルさせながら枕元に這い寄ると、その人間に似た瞳で、冷や汗でびっしょりとなった白朮の顔を覗き込む。「まったく、手を焼くやつだ。横たわるのは構わないけど倒れるんじゃないよ。長生不死の道を探すと言ったのはどこのどいつだ?あんたはまだ若い。だから、元を取れるまでは生きておけ。」 一人と一匹…そのうち人間は蛇の瞳をしており、蛇は人間の瞳をしている。どうにも奇妙な組み合わせだが、その秘密を知る者も、その真実を見破れる者もいない。実は、その二対の瞳こそが白朮と長生の間にある最大の秘密なのだ。彼らはある契約を結んでおり、瞳はその証である。契約によって、医術で世と民を救う代わりに、白朮の身体は病に侵された。 岩王帝君の教えに従い、一切の所業は、契約を遵守し約束は守られなければならない。仙跡が各地に広がる璃月では、様々な起源を持つ古法があり、その契約の内容も多種多様だ。彼らの契約内容について、白朮と長生は決して話さない。そして、白朮はいつもこう言うのだ——「契約?ただの決めごとですよ。門外不出の秘法と言ってもいいでしょう。これを受け継がせる対象にも色々制限がありまして、お年寄りと子供は対象外、不誠実な者あるいは人間以外の生き物も対象外…。それから…ああ、そうそう、『縁のない人も対象外』です。」と…そして長生も示し合わせたかのように同じようなことを言う。 お茶とお湯を運んできた七七がそれらを置いて、そっと扉を閉めて出ていく。その後ろ姿を眺めながら、白朮は深いため息をついた。胸裏に万感が交錯する…しかし、どう言葉にしたらいいのか分からない。仕方なく、彼は遠い昔の伝説で想いを紛らすことにした—— かつて、薬君山という山があり、山の主は杯の中の旧友とある約束を交わした。茶の木が成長したら、その葉を採って煎じ、仙人たちを誘って宴を開こう。なんとめでたいことだろうか。…しかし悲しいことに、約束をした二人の仙人のうち一人は湯呑みの底の茶葉のごとく水へと沈み、もう一人は茶葉を採る十の指と共に記憶を失った。 長生は舌をシュルシュルさせながら「別に珍しい話でもないだろ?仙人はいなくなっても、山に植えられた茶の木はまだある。その茶葉が彼らの約束を覚えてくれてるはずだ。そんなことより、あんたはもっと自分の身体のことを心配したほうがいい。もし万が一、私とあんたがいなくなったら…私たちを覚えてくれているのは桂や七七、木の家や煉瓦の床だけになるんだから。」と揶揄する。 白朮と長生の間で交わされた契約の名は「珥蛇托竜法」というものだ。だが、知っているのは名前ぐらいで、その詳しい内容については長生もあまり覚えていないらしい。長生によると、以前誰かに教わったことだけは記憶にあるが、それが誰なのか一向に思い出せないそうだ。 長生と昔話をすると、いつもこういった感じになる。白朮も長生の説教には慣れており、自分を心配してくれていることも理解している。喉に絡まる血を吐き出し、白朮は寝台の背に身体をあずけて上半身を起こした。 向けられた視線に気づいた長生は不満げにこう言う——「私を見てどうする?あんたを支えてやれる手なんて生えてないんだけど。」 桂が作って、七七が運んできてくれた汁物を、白朮は匙ですくってゆっくりと口に運んだ。一口、二口…汁物をじっと見つめる視線は一瞬たりとも離れない。その底に、舞い落ちる春の花や秋の紅葉を見つけたかのように。 日々のあらゆること——人生とは汁物に似ているのかもしれない…じっくりと煮えてくるものなのだ。
そのほかのゲーム内テキスト
40待って…今、岩王帝君の話って言ったか?
かつて魔物を退治するために、璃月雲来の海の外に漆黒の隕石が落ちてきた。しかし汚れた血に染めたため、この材料にはもう純粋な岩王帝君の力がなくなっている。
岩王帝君が璃月港に繁盛をもたらし、世を治めた彼の威名は演義として言い伝えられている。だが最も神に近い人間の一人——刻晴は最も敬畏の心を持っていない者だ。 「はあ、言い方が悪いかもしれないけど、彼って本当に何でも知ってるの?」 璃月七星が常に港での一…
…話は凝光様が岩王帝君に認められ、「天権」になった時から始まる…
ハハッ、岩王帝君の話だからな。
俺はな、たとえ何千年何万年過ぎて、この璃月港と七国が消えても、岩王帝君だけは生きてるって思ってたんだ。
そうなのか…ところで、さっきのマオくんの話を聞く限り、仙人が岩王帝君の邪魔をしたのか?
今日は岩王帝君の話をしようと思う。
北斗姉さんが俺を前に導く星だというなら、岩王帝君はこの空を支える人だろうな。
俺も幼い頃は岩王帝君のお顔を拝むために、父と何度も「迎仙儀式」に参加したよ。
…となった。海上に霧が出る度に、漁師の船は白い霧の中に消えて行き、やがて遠くから歌が聞こえてくる。鰭が冥海となり、尾が遠山を指す… この歌は北斗の子守歌でもある。岩王帝君が神剣を操り、海獣を斬殺したことを璃月人は美談として言い伝えている。幼い北斗は神話が好きで、眠っている時も、この大きな魚に会っている夢を見た。 今日の彼女は、いつもと違った気持ちでこの歌を歌い始めた。船員全員も口ずさみながら、帆を張り出港し…
岩王帝君が人の祈りを聞き入れてくれなかったら、今の璃月はこんな裕福じゃなかったはずだ。だからどんなに遠くても、忙しくても、毎年必ずこの倚岩殿に来る。
岩王帝君が亡くなった時に、正体不明の強盗が「黄金屋」を襲ったの…泣きっ面に蜂とはまさにこのことですね…
はぁ、岩王帝君の死が璃月と黒岩場にどんな影響を与えるか…仕事がなくなったりしないよな!
私に知るすべはないけど、「あの方」ならきっと知っているわ。ええ、この土地を千年以上も優しく守ってくれた岩王帝君様ならね…
生き残った民は領地を離れ、岩王帝君の庇護を求めるため璃月に行った。
…することはない。 富の損益は、鍾離が心配することではない。七国と世界こそが、彼が力を入れる領域である。 なぜなら、彼自身が富そのものだからだ。 璃月を統御する「岩王帝君」、七神の中の岩の神、モラクス。テイワット大陸の共通貨幣「モラ」の名はここから取られた。 夜が訪れ、賑やかな璃月港が眠りについた時、時折彼は岩山に立ち、自分の手で作ったこの都市を眺める。 璃月の人々にとって、「岩王帝君」は様々な偉業を成し遂…
あの燧石よ。岩王帝君様の石槍から崩れ落ちた欠片で、上古時代の符文が自然にできた模様と一体化しているの。
特殊な岩紋が刻まれた吉語銭。岩王帝君の象徴とされるこの吉語銭は、持っている者に平安をもたらすと言われている。
岩王帝君も同じじゃないか。璃月で千年も暮らしたんだ…きっと私たちを見捨てたりなんかしない。
あの岩王帝君と言えば、それは仙人たちの祖、彼の側には七大護法夜叉がついており、どれも優れた腕前の持ち主だ!
…岩王帝君は神様、こんなことを恐れるはずがない!
鉄職人はみんな最高の武器を作りたいからな。璃月は岩王帝君の領土だから、きっと他の場所では見られない最高の鉱石があるはずだ…
どうだ、お眼鏡にはかなわんか?ここだけの話だが岩王帝君直筆のサインもあるんだ、見せてやろう。
岩王帝君はすごい方なのだ!それがまさか、あのように言われるとは…
「岩王帝君」が気に入った香膏の種類を聞き出す。
ああ、あの岩王帝君が逝ったなんて、璃月はもう終わるんじゃないのか…
七神で最も古い一柱として、「岩王帝君」はすでに長すぎる時間を過ごした。 「岩王帝君」は今でも、魔神戦争が終わったばかりのことを覚えている。最後の七人の魔神は、それぞれ「神」の座に登り、「魔神戦争」の時代を終わらせた。彼らの性格はそれぞれ異なり、互いとの距離も離れているが、どれ…
どうしてあれが岩王帝君だって信じてるかって?確信はないさ…
璃月の仙話に登場する白馬の仙人は、実はほとんどが兹白の切り離した下尸神「兹蹻」である。 軽策荘の老人たちが語る「岩王帝君と共に戦った白馬」とは彼女のことだ。 沈玉の谷の民が語る「時の娘」も… 「八奇煉桃都」にある「金目乗黄月駒」も… 盧氏の族譜に記された「五百年もの時の隙間を飛び越えた」白馬の仙人も、彼女のことである。 魔神戦争の時代、彼女はすでに岩神によっ…
中原のもつ焼き、チ虎魚焼き…昔、岩王帝君がチ虎岩にいらした時も、そういうグルメのにおいに惹きつけられたらしい。
あの岩王帝君ですら、時の流れに身を置いてからは、昔と同じ姿とはいかなくなった。
…で買い物をする。 帝君がいなくなって以来、忙しくなった刻晴は、今でもこうしてストレスを発散する。ただ、少し変化がある。 ある日、買い物中の彼女は、ある小さな店で岩王帝君の二頭身土偶を見かけた。 刻晴はすぐに適当な理由をつけて、友達を別の店に行かせた。そして彼女は店に入り、土偶をよく観察した。 こんなことに時間を多く使うわけにはいかない。周りで誰も見ていないことを確認した彼女は、購入、支払い、商品の受け取り…
豪華な黄金仮面を手にした帝君立像。岩王帝君がある日見た奇景の玄妙な見聞を再現している。 黄金仮面は厳かで威厳があり、紋様が眩く輝いている。 その雰囲気は、謎めいた歴史を物語るようだ…
璃月には昔から海の怪物に関する伝説がある、なにせその彼方はテイワットの未知の領域である。七神の守護がない外の世界はどういうものか誰も知らない。岩王帝君の力を黒く染められたのは、まさにテイワットという秩序の外の力である。
煙緋の父親は仙獣で、母親は普通の商人である。平和な時代に生まれた煙緋は、岩王帝君と契約を結んでいないが、両親と「楽しく生きる」という約束をしている。 煙緋は璃月港の法律家の頂点に立つ者、必要とあらば法の抜け穴を突くこともある。それは自分のための場合もあれば、他人のための場合もある。 煙緋は規則を必ずしも遵守する性格では…
…岩王帝君の導きがなければ、数年前に消えたはずの古華派に遭遇することもないだろ?
岩王帝君の「歴史の神」としての伝説。
…って、ほぼ読んでないじゃんか! :そうだ、パイモン、一つ秘密を教えてあげるよ。 パイモン:なんだよ、急に… :実は… パイモン:じ、実は…? :実は、鍾離先生が岩王帝君なんだよ。 パイモン:なんだってー!?ネタバレをくらっ…てない?そんなのとっくのとうに知ってるぞ!
その寿命は山岳の如く、いにしえより生きる巨龍。 遥か昔、記憶に忘れられし時代、巨竜は岩王帝君と同じ道を歩んでいた。しかし、やがて道を違え、暗き地の底へと封印される。長い年月を経るにつれ、その力は徐々に失われ、形すらも歪んでいった。 鎖の振動と巨龍の轟きが、山々の間に響き渡ったという。