TEYVAT CODEX
用語

執行官

ファデュイの最高幹部。十一人いる

一次資料 8本 ゲーム内テキスト 40件

ファデュイの最高幹部。十一人が序列で並ぶ。ファトゥスとも呼ばれる。

第一位ピエロ(道化)、第二位ドットーレ(博士)、第三位コロンビーナ(少女)、第四位アルレッキーノ(召使)、第五位プルチネッラ(雄鶏)、第六位スカラマシュ(散兵、のち脱退)、第七位サンドローネ(傀儡)、第八位シニョーラ(淑女、稲妻で処刑)、第九位パンタローネ(富者)、そして第十一位タルタリヤ(公子)。カピターノも執行官の一人である。

呼び名がイタリアの即興喜劇コンメディア・デッラルテの役柄から取られているのが特徴で、「道化」「博士」「淑女」といった名は本名ではなく役職名にあたる。仮面をかぶった役者の集まり、という含みがある。

十一人は一枚岩ではない。互いを出し抜こうとする者もいれば、女皇への忠誠の質もまちまちで、そこが物語の隙間になっている。

一次資料での用例

8
アンナ姉さんへの手紙/アンナ姉さんへの手紙
…それも、執行官様がわざわざ私の名前を出してまで任せてくれたのです。こんなチャンスは滅多にありません。…
異質な樹核・一/異質な樹核・二
…“25”「執行官の食事会の通知は受け取ったか?」…
異質な樹核・一/異質な樹核・三
…私は女皇陛下に謁見し、戦利品を献上した。そして、必要な支出として、いくつかの秘密を引き換えに草の王へ渡したとも報告した。プルチネッラはよく秘密について色々と語りたがるが、今日に限って一言も発しない。パンタローネは反論を放棄し、自ら進んで会議室の置物となった。他の執行官たちはその場にいなかったが、すぐに知らせを受けることだろう。…
被検体に関する初期検査/被検体に関する初期検査
……もし砂漠で実験課題を完成すれば、我々遠征隊全員が…執行官様に気に入られるということもあるかもしれない。ゾーヤ大尉も、どうか考えていただけないだろうか……
謎に満ちたファデュイの手紙/謎に満ちたファデュイの手紙
…執行官様たちがこちらに新しい命令を下される前にエルヒンゲンが行動すれば、私のチームに不利な状況を招く恐れがあります。そのため、状況が悪化する前にこの危険な因子を排除しなければなりません。…
聖遺物「華館夢醒形骸記」
…「執行官様、どちらへ行くのですか?」…
聖遺物「長き夜の誓い」
…女皇陛下に忠誠を誓う特殊派遣部隊は、一執行官の私兵となることなく、…
聖遺物「影に沈む幻」
…その頃、氷雪の国においても執行官の事情により、錬金に関わるすべての英知を禁じられてはいなかった。…

この言葉が出てくる場面

24
ディルックストーリー キャラクターストーリー4

騎士の肩書きと「神の目」を捨てた後、ディルックはワイナリーの業務をメイド長に任せ、一人でモンドを出た。七国を巡る旅の中で、ディルックは自身の求める秘密に徐々に近づいた。 全ての手がかりは「ファデュイ」——巨獣のような大組織に繋がっている。彼らは「神の目」の模造品「邪眼」を密かに作り出した。それは、使い手を侵食するものであり、父親を殺した元凶でもある。 父がこんなものを探し求めたのは、正義を貫く力を手に入れたかったからだろうか? 今となっては、ディルックにそれを知るすべはない。しかし真実を全て知る前に、退きたくはなかった。 荒野で生きる鷹のように、ディルックは殺戮と狩りの旅を続けた。数え切れないほどの戦いの中で、体が傷だらけになっても、彼の気持ちが揺らぐことはなかった。そして、彼の実力も戦いの中で磨かれ続けた。 しかし「ファデュイ」の11人の執行官も只者ではない。ディルックが何度もファデュイの拠点を破壊した後、執行官が彼の元にやってきた。 生死の境をさまよった彼を、北大陸から来た地下情報網の観察者が助けた。観察者曰く、自分はディルックを長い間「観察」し、そのやり方を認めているとのことだ。 命拾いしたディルックは長い怒りから目覚め、自分のやり方を見直すことにした。その後、彼はその地下情報網に加入した。 騎士団に入った頃のように、ディルックは最も真剣な態度で全てに臨み、自身の天賦の才で情報網の上層部に近づいていった。 地下情報網では、自ら名誉や身分、名前すら捨てた戦士はいくらでもいる。彼らと長く過ごしたディルックは、父親の死で打ち砕かれた信念を取り戻すことはできるのか…?

タルタリヤストーリー キャラクターストーリー1

ファデュイ成立以来最も若い執行官として、タルタリヤは束縛を受けずに、自分のやり方を貫き通す資格がある。 このやり方は、ファデュイの中では好ましく思われておらず、他の執行官とも風格がずれていた。しかし、その自分勝手なやり方の裏には、責任に対する堅い覚悟と隙のない慎重さがある。 誇り高い故、彼は必ず約束を守る。不可能に思われる約束であっても、彼が反故することは一度もない。 単騎で巣窟内の龍を全て倒したり、危険な秘境から無事に帰ってきたり、または、一人でとある大貴族の領地を転覆させたり… 約束を果たすだけでなく、その首尾もあざやかなものだ。 ファデュイ執行官の先鋒として、「公子」タルタリヤは常に、スネージナヤの敵の弱点の周りに姿を現し、矛盾が爆発する前に攻撃を仕掛ける。

タルタリヤストーリー キャラクターストーリー2

スネージナヤの噂によると、タルタリヤは14歳から戦場に立っている そして不思議なことに、彼は生まれつき武芸の達人であり、様々な殺戮の技に精通している。 そして、もっと恐ろしいのは、この「公子」が戦闘に対する激情である。難しい戦闘に興味津々で、恐ろしい敵がいると狂ったように喜ぶのだ。 「公子」の傲慢さは、数えきれないほどの戦闘による錬磨と、戦いの中で得た経験から来ている。 そんな争いを好む彼の本性が、不必要なトラブルを起さないように、他のファデュイ執行官たちは、いつも彼をスネージナヤから離れた土地に派遣する。 しかし、なぜかこの男はいつだって混乱の中心にいるようだ。 非凡な経歴は彼を目立たせ、他人からの称賛を得られた。 ファデュイの控えめなメンバーたちとは違い、タルタリヤはよく演劇を観に行く。時には、自らその中の一員になることもある。

タルタリヤストーリー キャラクターストーリー5

故郷に戻った後、少年には少し変化があった。 臆病や躊躇いを捨て、軽薄で自信に満ちた姿になった。 まるで、彼こそがこの世界の中心であり、戦いそのものは彼のために存在するようだった。 闘争は常に変化をもたらす。予測不能の変化は、万華鏡のようにアヤックスを吸い込んだ。 父親から見れば、元々やんちゃだった三男が、さらに暴れん坊になり、平和なモレペソク、別名「海屑町」に数々のトラブルを引き起こした。 というよりも、彼が闘争の中心になり、彼が行くところでは必ず争いが起きる。——そして、彼自身もそれを楽しんでいる。 ついにある日、危うく死人を出しかけた喧嘩の後、父は仕方なく、愛する息子をファデュイ徴兵団に送り込んだ。 ファデュイの厳しいルールによって、息子の性格が改善されるだろうというのが父親の願いだったが、実際目にしたのは、完全武装したファデュイが一人のガキにボコボコにされ、逃げ出した光景だった。 この件で、父親は大いに失望したが、ファトゥス第五位「プルチネッラ」は、タルタリヤの存在に興味を持つようになった。 彼はアヤックスの戦闘力に驚き、その闘争の中心にいる己を楽しむ性格に、興味を持つようになった… 「プルチネッラ」は処罰という名目で、アヤックスをファデュイの傘下に入れた。下っ端として働いてもらい、「氷の女皇」のために戦うことを命じた。 こうして、ファデュイの戦闘は、少年の限りなき征服の欲望を満たし、彼の膨れ上がった自我も、強敵に勝った快感で満たされていった… そして、ついにアヤックスは、ファデュイの「執行官」として抜擢された。「公子」タルタリヤの名を手に入れ、スネージナヤで最も権力を持つ人間の一人になった。 しかし、タルタリヤになったことは終点ではなく、世界を征服する野望の一小節にすぎない。

タルタリヤストーリー 邪眼

タルタリヤの「邪眼」は、過去の栄誉を象徴する勲章であり、現在の力の証でもある。 邪眼を授かり、ファトゥスになったあの日のことを、彼は未だにはっきりと覚えている。 冷酷かつ荘厳な神「氷の女皇」の前で、ファデュイ最初の執行官「道化」は、彼にこの勲章を授けた。 あれは恐るべし魔獣を討伐した褒美であり、無数の戦いを乗り越えてきた記念でもある。 だが、タルタリヤは特に喜びを感じなかった。あれは、戦士として当たり前の栄誉だったからだ。 新しい「仲間」の怪訝な顔も彼は無視した。他人の指摘や誹謗は、彼にとって無意味である。 「公子」になった少年が唯一尊敬する相手は、高台に鎮座する女皇のみである。 それは、女皇からより広い舞台と戦いの理由を授かったからだけでなく、彼女の睥睨の目付きも一因だ—— その目付きは、冷酷で純粋で傲慢で鋭かった。 彼女は尊い神であると同時に、真の戦士でもある。 こうして邪眼を授かった「公子」は、スネージナヤで唯一無二の女皇に忠誠を誓った。

タルタリヤボイス 初めまして…

俺はファデュイ執行官第十一位、「公子」タルタリヤだ。そして君は——争いを招く者だね、実に愉快だ。きっと相性がいいと思うよ。

タルタリヤボイス 世間話·ファデュイ

他の執行官たちは何してるんだろうね。まあ、どうせ訳の分からない「壮大な計画」とやらを進めてるんだろうけど。

タルタリヤボイス 同僚について…

君と同行してることは、他の執行官の間でとうに広まってるだろうね。あいつらの顔を見てみたいもんだよ、ハハハッ。

タルタリヤボイス 誘いについて…

相棒、ファデュイに入ってみないか?…いや、やっぱ今のはなし。今の君の立場だからこそ、一緒にいる俺に他の執行官と殺し合う理由ができるんだから。こんなチャンス、そう易々と捨てられるわけがないよね。

タルタリヤボイス 「道化」について…

彼はファデュイ最初の執行官で、今の執行官たちのリーダーでもある。ただ、重要な場面でしか姿を見せないんだ。彼の功績については…正直、興味がない。俺が忠誠を誓うのは女皇様だからね。

タルタリヤボイス 「少女」について…

ファトゥスの席は実力によって決まる。けど、なんであの子が「第三位」にいるのかはよく分からないんだ。もし機会があったら、俺より前にいる執行官たちと一度戦ってみたいね。ただ、どうしてか彼女とはあまり戦う気が起きないんだ…とにかく、君も気を付けたほうがいい。

タルタリヤボイス タルタリヤを知る·2

戦う相手が神でもアビスの魔獣でも、形さえあれば勝てる可能性がある。けど執行官の中には、権謀術数や陰謀とか…「見えない手段」に熱心な輩がいる。俺はそういったつまらないヤツらは性に合わないんだよ。

夜蘭ストーリー キャラクターストーリー4

総務司には、特別重視名簿というものがある。 掲載されている人物の数は多くないが、いずれも実力の侮れない強者だ—— 比類なき威容を誇る武装船隊の長、優秀で万能な異郷の旅人。 さらには、世を退いてもなお名声高き、仙人の名までが含まれている… これらの者はみな、たとえその意図がなくとも、簡単に璃月の情勢を変えられる力を持っている。 そのため万が一に備えて、総務司は今でも彼らに目を光らせているのだ。 また、この名簿とは別に、より機密レベルの高い秘密情報名簿というものも存在している。 その名簿に載っている人物こそ、正真正銘璃月に危険をもたらす可能性のある者たちだ。 一体、どのような名前が載っているのだろうか? ファデュイの執行官?あるいは謎深きアビスの勢力? あるいは、神の名さえも登録されているのだろうか? 七星以外でこの質問に答えられるのは、おそらく夜蘭だけだろう。なぜなら彼女こそが、この二つの名簿の編集をしている者だからだ。 この仕事の成果は彼女に愉悦感をもたらしてくれる。まるで鴉が毎日キラキラの宝物を巣に運ぶかのように、彼女は日々名簿の完成に向けて動く。 だが、この二つの収集癖には違いがある。鴉は翼をはためかせるだけで収集を達成できるが、夜蘭は収集のコストとして、血と汗を支払わねばならないのだ。 しかし幸い、このことにおいて彼女はまったくコストを気にしていない。どれだけの代価を払おうと、情報の価値とは比べ物にならないと考えているからだ。 いつの日か必ず、役に立つときが来る——璃月が五百年前のように、危険に対して無知なまま、災厄のさなかに堕とされることはもう決してないだろう。 彼女がいる限り、璃月が準備不足に陥ることはない。

夜蘭ストーリー 幽奇なる腕輪と白き肩掛け

これまでの情報屋人生において、夜蘭には失敗と成功を兼ね備えた、記憶に残すべき特殊な経験がある。 失敗は、その任務において、「幽奇の腕輪」と呼ばれる先祖代々の腕輪を失くしてしまったこと。 腕輪には一族の術法が刻まれており、簡単な情報伝達に使うことができた。しかしこういった小型法器は二つを一組として使う必要があり、一つしか残っていない今ではただの飾りでしかない。 成功は、相手が彼女から何も得られなかったこと。その相手は、決して小者ではなかった。現ファデュイ執行官第九位——「富者」。 「富者」が密かに敷いた貿易ルートは夜蘭の侵入を受け、貨物は足止めされた。その上、最も貴重な品が腕輪の代償と称し夜蘭に奪われてしまった。 ——古く、その毛皮から作られたコートに多大な価値を持つ魔獣がいた。しかしそれはかなり希少な品で、市場には存在しなかった。 魔獣の力は強大であり、数百年前に死を迎えたにも関わらず、未だ遺骨や残骸は腐ることなく、毛皮も香り立つようであった。 女皇へ贈るはずだったそれが、夜蘭に横取りされてしまったのだ。 それだけでなく、スネージナヤの人々が陛下のために心を込めて厳選した様式までもが、夜蘭によって否定されてしまった。 彼女は獣の皮を剥ぐと、璃月の苧麻と組み合わせ、新しく袖付きの肩掛けを自作した。 大きいとも小さいとも言える一連の事件は、二文字で表すことができる——得失。 何かを得て、失う。何かを失い、得る。それはまるで、夜蘭の人生のようだ。 しかし彼女はそんなことは気にもせず、ただそれを楽しんでいた。

夜蘭ボイス タルタリヤについて…

あのファデュイの執行官?彼の行動は、私に利益をもたらしてくれたわ──彼の与り知らぬところでね。私が「岩上茶室」の前オーナーを徹底的に調査しようとした時、あの執行官のほうが一足早く、強引に借金を取り立てに行っていたの。しかも、前オーナーが偽造した帳簿まで見つけて、牢獄に入れてくれたのよ。そのおかげで、私も円滑に岩上茶室を引き継げて、悪くない拠点を得られたというわけ。

放浪者ストーリー キャラクターストーリー1

遥か昔のこと、彼の名はまだ放浪者ではなかった。彼にはいくつもの名があり、それぞれが特定の時期における身分を指していた。今となっては、それら数多の過去は人々に忘れ去られている。 人形、傾奇者、ファトゥス第六位「散兵」… それぞれの名が運命の糸となり、人形の関節を縛っている。 思い返せば、それは数百年前のこと——生まれた時より涙を零せた人形は最後まで名を与えられず、証として小さな金の羽根だけを渡された。 彼は借景ノ館に保管され、日々虚しくも美しい景色を目に映しながら呆然と過ごした。紅い楓、精巧な花模様の連子…この華美な牢獄の中で彼は感覚を失った。 だが、桂木という名のお人好しの武士が仕事中にうっかり館に立ち入ったことで彼は救出された。桂木は彼をたたら砂まで連れて行き、そこの住民たちに彼のことを紹介した。 当時の彼は赤子のように無垢で、人々に対して好意や感謝の気持ちばかりを抱いていたという。桂木は一般人が身に付けるはずのない金の羽根を見て、彼が自分の出自を口にしないのにはそれなりの事情が必ずあるのだと察した。ゆえに意図的に借景ノ館のことは伏せ、名椎の浜を見回りしている途中でこの子を拾ったと嘘をついた。これについて、食い違いが生じないために口裏を合わせるよう桂木は彼に頼んだ。 多忙で賑やかなたたら砂での暮らしは、彼の生涯でもっとも幸せな記憶である。そこで彼はしばし人間となり、一般人となったのだ。 桂木、御輿長正、丹羽、宮崎を含め…他にも覚えられないほど多くのたたら砂の住民たちが彼に読み書きを教え、料理を教え、鍛造の技を教えた。そして、友として彼と接したのだ。 中にはこのような質問をする人さえいた——「名前が欲しくないか?ここの皆がお前のことを傾奇者と呼んでいるだろう?」 ただ、彼はその呼び方が嫌いではなかった。 なぜなら傾奇者とは派手な服を着て、奇抜な行動を取る者を指すことが多いが、どんなに奇抜であってもそれは人であり、たたら砂の一員であることの証明になるからだ。 しかし、彼がこの名をどれほど気に入っていても、最後はそれを失うことを強いられた。彼が人間になるのを忌避した瞬間から、この名はその意味をなくしたのだ。 彼はそこを離れ、遠いスネージナヤへと渡ると、執行官たちの狂宴に参加した。そして、たゆまぬ努力により彼は第六位の地位を手に入れた。 女皇が彼に授けた新しい名、それは——「散兵」。力、権力、紛争への欲望、彼にはそのすべてが揃った。 戦っている駒が動乱を起こし、舞台上の殺戮者が秩序を破壊する。そのとき彼は確信した——散兵こそが自分の本当の名であることを。

放浪者ボイス 「傀儡」について…

彼女は自分の研究以外には興味がないんだ。性格だって、極めて酷いものさ。だけどそこまで極端に振る舞って、でき上がったのは大量の廃品のみ。僕が執行官だった時も、僕より一位下だった。実に哀れだね。

放浪者ボイス 「公子」について…

脳筋で、手先も器用なわけじゃない。いくら最下位だとはいえ、あいつが執行官にいるだけで全体のレベルが下がる。幸い、僕はもうそこにいないからいいけど。

ミカストーリー キャラクターストーリー4

長きにわたる実戦で鍛えられ、ミカは二年と経たないうちに遊撃小隊のコアメンバーとなって、数え切れないほどの任務をこなした。 やがて計画の日が訪れ、遠征隊がまもなく旅立つというとき。 壮行会で、大団長ファルカはミカの右腕の「神の目」に明らかに嬉しそうな驚きを見せた。だが、何度かミカと手合わせした後、大団長は「素晴らしいが、まだまだ足りんな。」という評価を残した。 当時のミカには、まだ大団長のその言葉が理解できていなかった。遠征隊が出発し、危険なエリアに足を踏み入れて初めて、ようやくミカは大団長がどのような魔物を基準としていたのか、段々と理解できるようになる。 あれら名状しがたき彷徨える「もの」は、はぐれた騎士にとって悪夢のような存在であった。 前衛たちの偵察の進み具合は、遠征隊全体の前進速度に直結する。出動が最も頻繁な日々にあっては、ミカは一日にたったの三十分しか休むことができなかった。 未曾有のプレッシャーに息が詰まりそうになるミカだったが、そうした未知なる危険の他に更にもう一つ、虎視眈々と窺う勢力があった… とある疲れた夜、休憩に入ろうとしたミカは突然、別の小隊の前衛から警告を受けた——騎士団が敵と遭遇したのだ。 ミカが慌てて駆けつけた時には、ファルカがすでに精鋭たちを集めて戦闘態勢を整えていた。 夜の闇に、背の高い兵士たちの壁が微かに見える。まるで生気のない戦う機械のように、彼らは静かに立っていた。 そして、敵の戦線の中央には漆黒の鋭利な人影。その顔はまるで火の光では照らすことができないかのごとく、人の心を奪うような暗い光だけが、その幽幽たる青い双眸から溢れ出ていた。 やがてミカは仲間から、相手の正体を聞かされた——ファデュイ執行官「隊長」、および彼の直属の尖兵たち。 西風騎士団の前衛がファデュイの前哨と遭遇してしまい、神経を過敏にした双方の増援合戦の末、ついにはお互いの最高責任者が出張る事態になったらしい。 空気に漂う硝煙の臭いは強烈で、危機感を覚えたミカの手足は痺れ、冷たくなった。 もし対峙が衝突へと変わっとき、自分はどうすればいいのか。 特にあの執行官…彼の何気ない一撃さえ、自分には受け流せないだろう、そうミカは思っていた。 雑念と重度の疲労でミカの呼吸は速くなり、集中が困難になった。 しかし、ファルカは余裕綽々という態度で遠くの相手に挨拶すると、武器を手に一人「隊長」のほうへ歩み寄った。「隊長」も部下に待機するよう指示して、ゆっくりと前に出る。 双方が極度の緊張状態にあるなか、ファルカは「隊長」と短い話し合いの末、合意に至ったようだった。 漆黒の人影が手を少し上げると、ファデュイの尖兵たちは音もなく幽霊のように消えていった。 その場にいた西風騎士たちはみな長い安堵のため息をつき、中には身震いする者もいた。しかし騎士団の戦線に戻ったファルカは、落ち着いた態度のままこう言った—— 「なんて偶然だ!こんな状況でなければ、あいつとは機を見てやり合ってみたいと思ってたんだがな!」 「あいつも意地を張るようなやつじゃない。見知らぬ土地で争うことが、お互いにとって不利益になるとわかってる…」 その時初めて、ミカは自分が戦争の導火線を跨いでいたことを、深く意識させられた。幸い、その導火線は点火されずに済んだのだが。 「隊長」の強烈な威圧感、そして大団長の危機における冷静な機転…この対峙は、ミカの記憶に深く刻まれた。 ミカはどんどん力をつけてこそいたが、このような事態に平然と対応できるようになるには、まだまだ先は長そうだった。 チームに全力を尽くすことで満足するのではなく、もっと努力し、もっと信頼されるようになり、あらゆる不測の事態を適切に処理できなければならない、そう彼は長いこと反省していた…

ミカストーリー キャラクターストーリー5

幸い、続く遠征の行程でミカはそれ以上危険に直面することなく、最も困難な時期を無事乗り切った。 そしてモンドの「ブリーズブリュー祭」期間中、ミカは大団長の手紙を携えてモンドへと戻り、遊撃小隊に帰還した。 遊撃小隊の仲間たちは歓喜しながらも驚いた——ミカの実力は、今や前衛三人分の仕事を一人でも余裕でこなせるほど目覚ましい進歩を遂げていたのだ。 大団長の手紙には、詳細は省かれつつもファデュイのことが書かれており、そしてミカが大団長の直属だったことを考えると…仲間たちの間で雑談が続くなか、とある奇妙な論理の連鎖が生まれた。—— 「ミカはファデュイと手合わせしたに違いない!それも恐らくファデュイの精鋭と!それどころか、大団長と一緒に執行官とさえ戦ったかもしれないぞ!」 「でなければ、急にあそこまで強くなれるはずがない!今や、ミカも俺たちの大英雄だ。今のミカになら、どんなことだって頼めるぞ!」 実のところ、ミカは確かに遠征で充分に鍛えられたとはいえ、遠征に同行した他の西風騎士たちもみな程度の差こそあれ練度は上がっていた。ただ、彼らがまだ帰ってきておらず、比較する対象がいないというだけの話であった。 こうした荒唐無稽な噂にどう釈明すればいいかわからず、ミカはジンとガイアに相談を持ちかけた。 ジンは各小隊の責任者に、冷静さを保ち、証拠に欠く情報を流さないようにと慎重に伝えた。また、遠征に関わる多くの事柄は軍事機密であり、もとより慎重に扱うべきであると釘を刺したのだった。 一方、ガイアはそれに納得せず、冗談めかしてこう言った——「西風騎士たちはみな、多かれ少なかれファデュイに不平不満がある。『ミカがファデュイをやっつけた』なんて、なかなか士気の上がりそうな噂じゃないか。」 とにかく、代理団長はすでに状況を把握していたうえ、誰か他人に迷惑をかけたわけでもなかったので…ミカもそれ以上取り乱すことはしなかった。 彼はいつも通り職務を執行し、助けを求める仲間に全力で手を差し伸べる。 ただ、誇張された噂が流れ、皆に信用されすぎるというのも、それはそれで困ったことのようだ… 最近は新しい地図の貸出や、武器のメンテナンス依頼、さらに遊撃小隊のレーションを一口たかろうとする者が現れるなど、ミカを頼る仲間は増える一方だ。 「前進測量士の勢い」にあやかり、ミカのように早く成長したいと皆思っているのだろう。

ミカボイス ファルカについて·「隊長」

大団長からは、「より高い目標を立てて、腕を磨き続けろ」と言われました。それ以来、ずっとその考えを持ち続けていたんですが、遠征して初めて、物事の深刻さに気付きました…ある日、「隊長」と名乗るファデュイの執行官に出会ったんです。あんな相手とどう戦えばいいのか、想像もつきませんでした…「強者」の境地は、僕には遠すぎます…

ナヴィアボイス 「召使」について…

彼女は威厳ある優しいリーダーよ。「一家の主」って風格を感じるよね。でも、ファデュイの執行官まで上り詰めた人なわけだから、きっとそれなりに非情な一面もあると思う… だから安心して。ポワソン町を助けてくれたご恩は永遠に胸に刻んでおくけど、他の場面ではちゃんと用心しておくつもり。

アルレッキーノストーリー キャラクター詳細

ヴァザーリ回廊にあるブーフ·ド·エテの館は、清潔な壁と綺麗に磨かれた窓を備えた、美しい建物だ。そこには毎日、身だしなみの整った、礼節をわきまえた子供たちが出入りしている。 フォンテーヌ廷にある他の建物とは違い、ブーフ·ド·エテの館の所有者として登録されている人物はここに居住していない。そればかりか、近所の人々は、その名を聞いたことすらないという。 何故ならば、書類の署名は偽名であり、本当の家主は別の人物だからだ。 夜が訪れ、館の扉が閉まると、闇の中に子供たちの囁きが響き始める。そしてその声には、「お父様」という言葉が混じる… 「お父様」の言葉と共に、敬慕を滲ませる者、恐怖の表情を浮かべる者、或いは複雑な面持ちになる者…反応はさまざまだが、その言葉遣いに注目すれば「お父様」が彼らに深く敬われていることがわかるだろう。 子供たちのいる組織は「壁炉の家」と呼ばれており、ファデュイに属している。 「壁炉の家」は世界各地の孤児を受け入れており、気高きブーフ·ド·エテの館も、「家」の一つに過ぎない。 そして、子供たちが「お父様」と呼ぶ人物…つまり「壁炉の家」の主こそ、現在のファデュイ執行官第四位「召使」——アルレッキーノである。 ファデュイや彼女に対する世の評価はまちまちだが、「家」で暮らすほとんどの子供たちにとって、「お父様」は人生で最も重要な存在だ。 「『お父様』がいるからこそ、ここは本当の『家』になるんだ。」

アルレッキーノストーリー 神の目

アルレッキーノの力は様々なところに由来する。 彼女の体内で燃え盛る古の凶月血炎。その高貴な血筋は呪いであると同時に、天賦の才でもある——これが、彼女に与えられた最初の力だ。 また、慈悲深き女皇が彼女の母殺しの罪を赦し、授けた邪眼——女皇に認められた証でもあるこれは、彼女に与えられた三つ目の力だ。 そして一つ目と三つ目の間、まだ彼女が「ペルヴェーレ」という名だった頃に、彼女は神の目を授かった。 クリーヴがまだ生きていた頃、ペルヴェーレは彼女に「お母様」を暗殺する計画を持ちかけたことがある。しかし、自信がなかったのか、或いは肉親の情に縛られてか、クリーヴは応じなかった。 冷たい刃に身体を貫かれ、クリーヴの運命は終わりを迎えた。しかし少なくとも死を迎えるその瞬間、自由を手に入れた彼女は幸せだった。 一方、生き残ったペルヴェーレの運命の歯車は、動き始めたばかりであった。 「王」を選抜する実験は終わったが、「お母様」の野心は留まる気配がなかった。 ペルヴェーレは、一度投げ出された計画を独り完遂すると決めた。 その日から、彼女は粛々と「お母様」との力の差を計算し始めた。彼女の武術は「お母様」から教わったもので、その血筋に宿る力も「お母様」はすべて把握していた。 子供の中では抜きん出た「王」とはいえ、大人からすればただの雛鳥に過ぎなかったはずだ。 しかし、どんな逆境も彼女を諦めさせることはなかった。 度重なる戦いで満身創痍になっても、まだ完全に制御できない凶月血炎が腕を真っ黒に染めても、彼女はただひたすら実力を磨き続けた。 そんなある日、冴えた月明かりが差し込む夜…何の前触れもなく、目の前に神の目が現れた。 真円の神の目は月とぴったり重なって、玉のごとく透き通ったそれは眩しい月を赤く染めた—— それは彼女の願いに応えたのだろうか?それとも、夜もなく昼もなく、何百回と考え続けてきたことがついに実を結んだに過ぎないのだろうか? どのみち答えは得られまいし、その問いに彼女自身も、さしてこだわる気はなかった。 アルレッキーノはただ、静かに神の目を心臓に一番近いところに隠し、「お母様」に小さな「サプライズ」を用意した。 ファデュイ執行官、アルレッキーノは、如何なる神にも頭を垂れることはないが、七神制度を象徴するこの神の目だけは大切に保管している。 それは彼女が運命に抗い、自らの未来を切り開いた証だからである。

そのほかのゲーム内テキスト

40

執行官たちは…神の心を集めてなにがしたいんだ?

君は多くの仲間を持ち、執行官様に匹敵するほどの実力を持つが、どの都市や国にも属していない。騎士であるものの、自由な栄誉騎士である君には理解できないだろう…

「執行官様の為に…」ファデュイたちが集まって何らかの計画を企んでいるようだ、これ以上暴れさせるわけにはいかない!

執行官の力を前に、君がどこまでやれるか見せてくれ!

…女自身も、さしてこだわる気はなかった。 アルレッキーノはただ、静かに神の目を心臓に一番近いところに隠し、「お母様」に小さな「サプライズ」を用意した。 ファデュイ執行官、アルレッキーノは、如何なる神にも頭を垂れることはないが、七神制度を象徴するこの神の目だけは大切に保管している。 それは彼女が運命に抗い、自らの未来を切り開いた証だからである。

二人をこんなことに巻き込んでごめんね。そういえば、あんたたちって執行官と関係あったの?もお、そういう話はもっと早く言ってよ!早く言ってくれれば…

俺はファデュイ執行官第十一位、「公子」タルタリヤだ。そして君は——争いを招く者だね、実に愉快だ。きっと相性がいいと思うよ。

戦う相手が神でもアビスの魔獣でも、形さえあれば勝てる可能性がある。けど執行官の中には、権謀術数や陰謀とか…「見えない手段」に熱心な輩がいる。俺はそういったつまらないヤツらは性に合わないんだよ。

…らすことができないかのごとく、人の心を奪うような暗い光だけが、その幽幽たる青い双眸から溢れ出ていた。 やがてミカは仲間から、相手の正体を聞かされた——ファデュイ執行官「隊長」、および彼の直属の尖兵たち。 西風騎士団の前衛がファデュイの前哨と遭遇してしまい、神経を過敏にした双方の増援合戦の末、ついにはお互いの最高責任者が出張る事態になったらしい。 空気に漂う硝煙の臭いは強烈で、危機感を覚えたミカの手足は痺…

…、現在の力の証でもある。 邪眼を授かり、ファトゥスになったあの日のことを、彼は未だにはっきりと覚えている。 冷酷かつ荘厳な神「氷の女皇」の前で、ファデュイ最初の執行官「道化」は、彼にこの勲章を授けた。 あれは恐るべし魔獣を討伐した褒美であり、無数の戦いを乗り越えてきた記念でもある。 だが、タルタリヤは特に喜びを感じなかった。あれは、戦士として当たり前の栄誉だったからだ。 新しい「仲間」の怪訝な顔も彼は無…

執行官様の計画が成功したのはもちろんいいことだけど、ただ…「淑女」様が稲妻で任務を遂行した時、最終的にあんな目に遭ったことを思い出すと…

ファデュイ執行官第四位「召使」。冷静かつ冷徹な外交官。「壁炉の家」の子供たちがみな畏れ、頼りにする「お父様」。

俺らみたいな無名のやつらと比べて、あの11人の「執行官」こそが名高き人物だ。

ファデュイの執行官第十一位、「公子」タルタリヤ。 不吉な「邪眼」から力を吸い取り、暗闇の地で習得した武術で戦う。 無限の戦闘欲を持つ純粋な戦士。 血まみれの争い、生と死の挑戦は、彼にとって喜びの試練に過ぎない。 若い「公子」の戦績は広く知られている。 だが、…

ファデュイの「執行官」と戦えるなんて、滅多にないぞ。

彼はファデュイ最初の執行官で、今の執行官たちのリーダーでもある。ただ、重要な場面でしか姿を見せないんだ。彼の功績については…正直、興味がない。俺が忠誠を誓うのは女皇様だからね。

それに、「なんで私が今の姿になったか」より、「未来がどうなるか」のほうが気になるの。ペルヴィが執行官になったってことは、お母様はもうこの世にいないってことだよね。

そうなの…さすがは第二位の執行官様ね…

君と同行してることは、他の執行官の間でとうに広まってるだろうね。あいつらの顔を見てみたいもんだよ、ハハハッ。

(執行官の第三位…この身分は、確かに人々を怯えさせるには十分だ…)

ああ、こういう送別の儀式こそ、我々スネージナヤの執行官には相応しいよな。

あなたたちは工房の奥へと進み、創神計画の中心であるファデュイ執行官の散兵と相対した。ナヒーダは前へ手を伸ばし、どうやら何かの力を使おうとした。散兵はいきなり目を覚ますと、あなたたちを圧倒した。賢者たちはまだこの新しい神体に神の缶詰知識を注入していなかったが、今この時の散兵は確かに神の力を有していた。国崩の名を捨てた彼は、正真正銘の神——正機の神と化したのだった。

おい、今…執行官様が実戦訓練と言ったか?

前にファルカが言ってたんだ。あのファデュイ執行官「隊長」なら、クレヨンでも遺跡守衛を倒せるだろうってな。だから、クレーに美味いもんをやるのと引き換えに、クレヨンを一箱手に入れたんだ。今度魔物と遭遇したら、ファルカに渡して、あいつ自身に試させてやる。

「執行官」の指導により、女皇陛下のご意志の洗礼を受けてもらうルールですから。

その後、別の執行官様が展開した領域でも死にかけましたが…それはまた別の話ですね。

鋭いですね。我々の上官である執行官ドットーレは、ナド・クライで命を落としました。ですが、彼が去ったからといって、物事がすべて止まるわけではありません。我々は…

その中で最も強い11人は、女皇陛下から「執行官」の名をいただいてる。

ファデュイ執行官「雄鶏」からの慰労の手紙ね。美辞麗句が並べられているわ。

コロンビーナは「ヒュペルボレイア」の遺跡の光に触れたが、月へ帰ることはなく、ファデュイの執行官「ドットーレ」に囚われてしまった。コロンビーナを操り、三月の力を手中に収めた「ドットーレ」がその力で時を止めたことで、あなたを除き、全員が動けなくなってしまった。

ファデュイの執行官を倒すとか?

炎の神と「死の執政」ロノヴァが対峙している…それにファデュイ執行官「隊長」の件も、すでに風の噂で聞いているよ。

唯一教えられるのは、ファデュイの執行官は確かに私たちの顧客です。

——執行官の誇りをかけて。

でも、執行官様が…強大な「淑女」様がお亡くなりになるなんて、いったい何が起きたのかしら…

ファデュイの執行官を撃退した。

「執行官様の為に…」ファデュイが集まって小声でなにやら危険な企みをしているようだ。奴らにまた騒ぎを起こさせてはならない!

…『星霧』…うん、なかなかいい名前だ。」などと、取り止めのない思考を巡らせながら。 後に彼は、ファデュイのすべてがそのような人たちではないことを知った。ファデュイ執行官第一位「隊長」の率いる精鋭部隊は、年齢とともに戦歴を重ねてきた、モラルと場をわきまえた行動を心がけるベテラン兵だったのである。他の部隊にはオロルンよりも若い兵士がおり、眉をひそめるような行為に及ぶこともざらにあるという。 だが、星がきれいに…

僕が離れる直前に、ファデュイは大量の建材を運び入れていたよ。「執行官」とかいうやつもいたらしい。何が目的なのかは知らないが。

ふふっ、執行官たちの食事会を君にも見せてあげたかったよ。

一緒に語られる言葉

3

よそで読む

← 検索へ