フォカロルス
水神の神名。自らを人間フリーナと神格に分け、五百年をかけて予言に備えた
この言葉が出てくる場面
1ヌヴィレットは日頃から晴天よりも雨天を好む。湿った空気が彼を穏やかな気持ちにさせるのだ。しかし、彼はもう久しく思い切り雨に濡れていない。 フォンテーヌと共にすることを選んで以来、まるで規律を重んじる正しい人を演じているかのようだ。「正しい人」は傘も差さずに雨の中へ飛び込んだりしないし、雨で髪が濡れるのを放っておいたりはしない。 特筆すべきは、最高審判官が彼の素顔であり、水の龍が彼の本質であり、この「正しい人」という部分だけが演技ということだ。 人は孤独と罪悪感から神を創造して自らを裁き、また貪欲と罪悪感から神を創造して自らに救いをもたらした。神が不在となった今、ヌヴィレットはその期待に応えた。 彼は今、人間の罪を許して、本来の姿を取り戻したのだ。 こうして彼はようやく雨の中に飛び込み、思う存分濡れることができるようになった。 そして、ヌヴィレットは本当にそれを実行した。雨の中立ち尽くし静かに遠くを眺めながら、ずっと昔に手紙を受け取った日のことを思い出した。 一通の手紙。当時のヌヴィレットのもとにこれを送った方法は不明で、宛名は空欄となっており、文中でははっきりと彼のことを「キミ」と呼んでいる。 特別なキミ、特殊なキミ。ヌヴィレットはその呼び方を否定することも受け入れることもしなかった。今の世で既得権益を手にする者たちが、自分をそう評する立場にないことを彼は漠然と感じていた。 そして、その手紙が魔神フォカロルスの手によって送られたものであることを知っていた。フォカロルスは「最大の劇場で、最高に見晴らしの良い席をキミのために用意しておこう」と書いて、彼をフォンテーヌ廷に招待したのだ。 ヌヴィレットは後に本当にその席に座った。エリニュス島、エピクレシス歌劇場の最前列中央。彼はそこで様々な公演を鑑賞した。その見晴らしの良さは、フォカロルスの手紙にあったとおりだった。 その後のことについては広く明らかにされていない——おそらく人々は、王座の崩壊とは何か、水の力が完全に戻ることが何を意味するのかを理解するすべがない。恩赦とその必要性に至っては、さらに広大ゆえに要約の難しい複雑な物語である。 こうして幕は閉じた。有史以来、最も盛大な演劇がフォンテーヌで円満に終了した。 円満?その瞬間、ヌヴィレットはふいに理解した。あの手紙に書かれていた席とは、歌劇場内の一つの椅子だけではなかったのだ。 フォカロルス、もしくはフリーナは自分のいた座席を他の者に譲り、一人で舞台に上がって劇中のヒロインとなった。 座席の総数は最初から決まっている。一人が座ればもう一人は席を立たなければならない。以前彼に届いた手紙は、数百年に渡って続く招待状である。 水の龍よ、人類の観衆の一部となった気分はどうかな? 人間の演じる劇は気に入っただろうか?
そのほかのゲーム内テキスト
9微妙なフォカロルスのために
そのどちらも、上演するためには水神フォカロルス様の認可が必要となります。
「諭示裁定カーディナル」のエネルギーが突如暴走し、「死刑」の執行が始まる。 切羽詰まったあなたは、フリーナのほうへ走って行く。 フリーナに手を伸ばすと、一滴の涙がフリーナの頬を滑り落ち、あなたの手に落ちた。そして、ある空間に呑み込まれる。 一方でヌヴィレットも、諭示機の光に吞み込まれ、もう一つの空間に入っていく。彼の目の前にはフォカロルスがおり、その頭上には、巨大な剣の形をしたエネルギー体が回転していた。
フォカロルスの頭上にあるエネルギー体が強烈な光を放ち、回転が速くなっていく。 フォカロルスは白い舞台の真ん中で、ヌヴィレットに別れを告げた。 彼女は歌を口ずさみ、ゆっくりと踊る——小さくジャンプし、回りながら。 もう一つの空間では、あなたは観客席に座り…
美味しそうなフォカロルスのために
「フォカロルスのために」の詳しい作り方が載っているレシピ。
レシピ:フォカロルスのために
エピクレシス歌劇場は演劇と審判が共存する場所。どちらも歌劇場の創設者であるフォカロルスに認められ、歌劇場で上演されています。
…方を否定することも受け入れることもしなかった。今の世で既得権益を手にする者たちが、自分をそう評する立場にないことを彼は漠然と感じていた。 そして、その手紙が魔神フォカロルスの手によって送られたものであることを知っていた。フォカロルスは「最大の劇場で、最高に見晴らしの良い席をキミのために用意しておこう」と書いて、彼をフォンテーヌ廷に招待したのだ。 ヌヴィレットは後に本当にその席に座った。エリニュス島、エピクレシ…